「All About」ガイドで、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演する安蔵靖志が解説します。
(今回の質問)
夏の間、冷蔵庫の温度設定はどれくらいにしておくべきですか?
(回答)
室温の高い夏の間は、庫内温度が高くならないように温度設定を低めに設定するといいでしょう。
通常より低めに設定するのがおすすめです
平均気温は年々上昇傾向にあり、東京都の1日の平均気温の月平均値は2023年8月は29.2℃と、かなりの暑さを記録しています。冷蔵庫は1年中設定した庫内温度を保てるように冷却しますが、冷蔵庫のドアや引き出しを開けるたびに庫内温度が一時的に上昇し、元に戻るまでにある程度の時間がかかってしまいます。開け閉めが多ければ多いほど、庫内温度が設定よりも高くなり、その分だけ食品が傷む危険性が増してしまいます。そのため、夏の間は冷蔵庫の温度設定を通常より低めに(「強」「中」「弱」なら「強」に)設定するのをおすすめします。ただし、その分だけ消費電力が上がってしまうことに注意してください。
パナソニックの「AIエコナビ」のように、周囲温度や周囲の明るさ、ドア開閉回数と時間などといったユーザーの使い方をAIが学習し、それに合わせて適切に冷却と省エネを両立させる機能を搭載する製品もあります。こうした機能を搭載していない冷蔵庫の場合は、温度設定を「強」にし、ドアの開閉を最小限にすることを心がけましょう。ドアの開閉が頻繁になると、冷気が逃げて庫内の温度が上昇します。必要なものを取り出す前に、何を取り出すかを決めておくとよいでしょう。
素早く冷やす工夫も大切!
また、夏場は購入した食品が温まりやすいため、素早く冷やす工夫も必要です。冷蔵庫内に食材を詰め込みすぎると、冷気の循環が悪くなり、効率的に冷やせなくなります。なるべく空気の通り道を作り、素早く冷やせるようにしましょう。冷凍室の場合は凍った食品がほかの食品を直接冷やせるように、冷凍食品を詰め込むのがおすすめです。これらのポイントを守ることで、夏場でも冷蔵庫内の温度を適切に保ち、食品の鮮度を維持することができます。
All About ガイドがすすめる冷蔵庫:パナソニック「NR-F489HPX」
この記事の筆者:安蔵 靖志
ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。記事執筆のほか、テレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電コーナーの構成なども手掛ける。
ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。記事執筆のほか、テレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電コーナーの構成なども手掛ける。