伝説の名実況「栄光への架け橋だ」も誕生!20年前の8月16日はアテネ五輪で男子体操が28年ぶりに金メダルを獲得した日

20年前の今日、あなたは何をしていましたか? 2004年8月16日、アテネ五輪で体操男子団体総合の決勝が行われました。当時のニュースを振り返ってみましょう。

アテネ五輪で男子体操団体が金メダル
「伸身の新月面が描く放物線は栄光への架け橋だ!」
「そうか、今日はあれがあった日か!」

何気なく過ごしている今日も、過去には何かが起きている日です。当時のニュースを振り返ってみましょう。

アテネ五輪で男子体操団体が金メダル

20年前の2004年8月16日、アテネ五輪で体操男子団体総合の決勝が行われました。

日本代表チームは第1種目の「床」で8組中7位と出遅れましたが、第2種目の「あん馬」で3位、第3種目の「つり輪」で2位と着実に順位を上げました。

迎えた最終種目の「鉄棒」で、1位のルーマニアがミスを連発し、3位で肉薄していたアメリカの得点も伸びない一方で、日本は安定した演技を見せ、大逆転で優勝。

1976年のモントリオール五輪以来、同種目で28年ぶりの金メダルに輝きました。

伝説の名実況「栄光への架け橋だ!」が話題に

テレビ中継で実況を担当したのは、当時のNHKアナウンサー刈屋富士雄さん。

鉄棒の最終演技者、冨田洋之選手が着地を決めた際の実況「伸身の新月面が描く放物線は栄光への架け橋だ!」は、当時の流行語大賞にノミネートされるほど注目を集めました。

ゆずが歌うNHKアテネ五輪応援ソング『栄光の架橋』にちなんだフレーズですが、後のインタビューによると事前に考えていたわけではなく、冨田選手が演技を行う直前に思いついたとのこと。

当時の採点方式では終盤のスーパーE難度の離れ技「コールマン」を成功させた時点で、着地の下り技「伸身新月面宙返り」が失敗しても点差的に金メダルが確定していました。

そのため刈屋さんの実況も着地前に優勝を確信したものとなり、まるで用意していたフレーズに聞こえるほど、きれいに決まることになりました。

さらに、冨田選手がより丁寧に演技しようと下り技の手前で練習よりも1周多く回ったのを見て、実況を着地に合わせるため、とっさに「が描く放物線」という言葉を間に挟んだそうです。さまざまな要因が重なり合って生まれた名実況でした。

20年前の今日、あなたは何をしていましたか? この機会に、振り返ってみてはいかがでしょうか。


この記事の筆者:石川 カズキ
1984年沖縄県生まれ。筑波大学人間学類卒業後、会社員を経て芸人・作家・コピーライターに。エレキコミック・ラーメンズを輩出した芸能事務所トゥインクル・コーポレーション所属。第60回宣伝会議賞コピーゴールド受賞、LOFT公式YouTubeチャンネル『コントするイシカワくん』シリーズのコント台本・出演、KNBラジオCMコンテスト2020・2023協賛社賞受賞など。お仕事あればお気軽にご連絡ください。AIから仕事を奪うのが目標です。
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