何気なく過ごしている今日も、過去には何かが起きている日です。当時のニュースを振り返ってみましょう。
家庭用ゲーム機「NINTENDO64」が発売開始
28年前の1996年6月23日、任天堂から 「NINTENDO64」が発売されました。NINTENDO64は、スーパーファミコンの後継機として登場した据え置き型ゲーム機。価格は2万5000円で、当時のキャッチコピーは「ゲームが変わる、64が変える」でした。
名前の通り64ビットのCPUを採用。ファミコンが8ビット、スーパーファミコンが16ビット、他社のライバル機であるプレイステーションやセガサターンが32ビットだったため、高い演算能力を誇るゲーム機として注目を集めました。
コントローラーには、家庭用ゲーム機で初めてアナログスティックを標準搭載。ソフトもCD-ROMなどの光学ディスクが主流になりつつあった当時、ファミコンと同じROMカートリッジだったことも特徴でした。
高速アクションゲームでもサクサクと快適に楽しめるプレイ体験を重視して、データの読み込みに時間がかかる光学ディスクを採用しなかったとされています。
読み込みは速いけど発売が遅かった……! 次世代ゲーム機戦争に敗北
しかし、プレイステーションやセガサターンよりも発売が1年半遅れてしまい、ROMカートリッジは光学ディスクに対してロードが速い反面、容量が少なく、またソフトの価格も高いものでした。その影響でスーパーファミコンまでのキラーソフトだった『ドラゴンクエスト』と『ファイナルファンタジー』の新作をどちらも発売できなかったことが決定打となり、「次世代ゲーム機戦争」に敗れる結果になってしまいました。
それでも3200万台を超える販売実績を上げ、1999年発売の『ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ』や2001年発売の『どうぶつの森』など、後に大人気シリーズとなる名作ソフトも数多く生み出されました。
「初めてのゲーム機は64だった」という人も多いのではないでしょうか。
もしもあの時、次世代ゲーム機戦争に64が勝っていたら……! 今のゲーム業界の景色は、少し違ったものになっていたかもしれませんね。
28年前の今日、あなたは何をしていましたか? この機会に、振り返ってみてはいかがでしょうか。
この記事の筆者:石川 カズキ
1984年沖縄県生まれ。筑波大学人間学類卒業後、会社員を経て芸人・作家・コピーライターに。エレキコミック・ラーメンズを輩出した芸能事務所トゥインクル・コーポレーション所属。第60回宣伝会議賞コピーゴールド受賞、LOFT公式YouTubeチャンネル『コントするイシカワくん』シリーズのコント台本・出演、KNBラジオCMコンテスト2020・2023協賛社賞受賞など。お仕事あればお気軽にご連絡ください。AIから仕事を奪うのが目標です。