クルーズトレイン運行の背景は?
静岡県とJR東海の関係は、リニア着工問題がこじれているために話題となっている。ただし、JR東海によると、今回の企画は、これとは関係はないとのこと。目的は静岡エリアの観光振興・ 地域活性化を図るため。静岡地区で事業を展開する鉄道会社として地域の人々との連携は重要であり、今回はそうした機会の1つであると考えている、とコメントしている。東急は、2023年3月の新横浜線開業以来、JR東海との協力関係を強め、東海道新幹線塗装のラッピング車両を走らせるなどして新横浜駅利用者を開拓し、利用増を図っている。そうした連携の第2弾がクルーズトレインの走行にあるのかもしれない。
これまで、観光列車走行に関しては消極的であったJR東海の方針変更とも思える快挙に驚いた関係者は少なくない。観光地としては一流のエリアだけに、好評を博すとともに、地域活性化に貢献でき、かつクルーズトレイン運行が末永く継続することを祈って止まない。
取材協力=東急、JR東海
この記事の筆者:野田隆
名古屋市生まれ。生家の近くを走っていた中央西線のSL「D51」を見て育ったことから、鉄道ファン歴が始まる。早稲田大学大学院修了後、高校で語学を教える傍ら、ヨーロッパの鉄道旅行を楽しみ、『ヨーロッパ鉄道と音楽の旅』(近代文芸社)を出版。その後、守備範囲を国内にも広げ、2010年3月で教員を退職。旅行作家として活躍中。近著に『シニア鉄道旅の魅力』『にっぽんの鉄道150年』(共に平凡社新書)がある。
名古屋市生まれ。生家の近くを走っていた中央西線のSL「D51」を見て育ったことから、鉄道ファン歴が始まる。早稲田大学大学院修了後、高校で語学を教える傍ら、ヨーロッパの鉄道旅行を楽しみ、『ヨーロッパ鉄道と音楽の旅』(近代文芸社)を出版。その後、守備範囲を国内にも広げ、2010年3月で教員を退職。旅行作家として活躍中。近著に『シニア鉄道旅の魅力』『にっぽんの鉄道150年』(共に平凡社新書)がある。