なぜシミになる? 紫外線によって生まれる隠れジミ
肌の大敵と呼ばれる紫外線の量は、日本のどの地域でも1月頃から徐々に増え始め、夏に向けて非常に多くなっていきます。さらに日本では過去30年間にわたり、紫外線量は右肩上がりに増え続けているという研究結果も。それではそもそもなぜ紫外線を受けるとシミができるのか。その原因は紫外線を浴びると肌の中で発生する活性酸素にあります。
つまり、紫外線を多く浴びている人ほど、肌の内側のシミ予備軍となる隠れジミの増加などの活性酸素の悪影響リスクに備えたほうがよさそうです。
緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンで活性酸素を消去
そんな紫外線によって発生する活性酸素を消去する働きを持っているのが、にんじん、ホウレンソウ、かぼちゃ、にら、小松菜、ちんげん菜などの緑黄色野菜に多く含まれる野菜の色の成分、カロテノイド。このカロテノイドは、肌の外側から目に見えない内部の皮下組織まで、肌のさまざまな箇所に蓄積されます。
出展:彩り野菜に含まれるβ-カロテンが隠れジミに効く? | あざやか生活研究所|カゴメ株式会社 (kagome.co.jp)
n=28-29 ※3名の離脱者を除く試験完了者57名の結果、平均値±標準偏差、*ρ<0.05vs水摂取群、Welch's t-test田中ら,応用薬理,90,13-24(2016)
オレンジ色で示されているのが、野菜・果実ミックスジュースを飲み続けたグループ。青色で示された水を飲み続けたグループに比べて、隠れジミスコアが改善傾向にあるのが分かります。さらに血中のβ-カロテン濃度が高い人ほど、隠れジミスコアが改善する傾向も見られました。
しかしこのβ-カロテンは、体内で作り出すことができない成分。日々の生活の中でだんだんと減ってきてしまうため、継続して補給して蓄え続けることが重要になってきます。
トマトに含まれるリコピンでも活性酸素を消去
また、カゴメがリコピンに関する世界中の論文を調査し、それらの結果を検証したところ、リコピンには血中の善玉コレステロールの濃度を上昇させる機能があることを確認しました。
参照:トマトの赤い色素リコピンのうれしい2つの効果とは? | あざやか生活研究所|カゴメ株式会社 (kagome.co.jp)
では、どんなトマトがより多くのリコピンを含んでいるのか。前述したとおり、リコピンも野菜の色の成分であるカロテノイドの1種。つまりトマトの赤い色素はリコピンなので、赤ければ赤いほどリコピンが多く含まれているトマトということになります。そのため、紫外線が気になる方には、より真っ赤なトマトを選ぶことをおすすめします。
1日の野菜摂取目標量は350g
ここまでで、“食べるUVケア”には緑黄色野菜に多く含まれるβ-カロテンや、トマトに多く含まれるリコピンが重要であることが分かりました。そしてその機能を最大限に生かすためには継続して摂取することが重要であることも。毎日の食事の中にそれらの野菜を多く食べるようにすることも、もちろん改善の方法ではあります。しかし厚生労働省によると、1日の野菜摂取目標量は350g。仕事や育児などで忙しい人にとっては、野菜を購入するのにも調理するのにもかなりの時間と手間がかかってしまいます。より効率的でより手軽に摂取することができるなら、それに越したことはありません。では、β-カロテンやリコピンをより高い吸収率で摂るにはどうすればよいのでしょうか。
そのまま食べるより加工品の方が吸収率が高い
野菜は、加工されたものではなく、より生に近い状態で食べることが重要、と思われる方もいるかもしれません。加工された野菜飲料などは、栄養成分が減少してしまうのではないか。確かに製造過程や成分によっては減少してしまうものもありますが、成分によってはなくならないものや、むしろ加工することで吸収率が高まるものもあります。β-カロテンやリコピンもその1種です。
具体的に「細胞壁を壊す」には、野菜の加熱と破砕がポイント。栄養素を包む強固な細胞壁は、炒め物や蒸し野菜など、野菜を加熱することによって柔らかくなり、壊れやすくなります。さらにミキサーにかける、すりつぶすなど、野菜を破砕することで細胞壁は壊れ、吸収率を高めることができます。
※リコピンとβ‐カロテンでは評価方法は異なります。
※ジュースによって吸収率があがる栄養素にはリコピンとβ‐カロテンなどがあります。
※野菜は加工によって失われる成分もあります。
また、β-カロテンは油に溶けやすい性質を持っているので、油炒めや揚げ物など油と一緒に摂ることでより効率よく摂取することができます。さらに2016年にカゴメが実施した研究によれば、トマトジュースを飲むときの朝昼晩の時間帯では、朝に摂取するのが最も吸収率が良いという結果が明らかになりました。
※夜就寝し、朝起床する方を対象とした試験結果に基づく
重要なのは普段の食事からのバランス管理
ただし、前述の通り野菜飲料などに加工する過程で減少してしまう成分もあります。β-カロテンやリコピンなど一部の栄養素に限って言えば、加工品はより手軽でより効率的な方法と言えますが、野菜ジュースさえ飲んでおけばいいというわけではありません。何よりも重要なのは普段の食事で野菜をバランスよく摂ること。野菜飲料などの加工品は、野菜不足を補う一手段として取り入れるということを意識しておきましょう。
「彩り野菜のチカラで、あなたの生活をあざやかに!」をテーマにさまざまな情報を発信する「カゴメあざやか生活研究所」では、ほかにも知って役立つ研究結果などが盛りだくさん。夏本番が始まる前にぜひチェックしてみてください!
提供:カゴメ株式会社



