タブレットなどのデジタルガジェットに詳しい「All About」ガイドの太田百合子が解説します。
(今回の質問)
旧型の中古iPadを買う場合、おすすめのモデルはどれですか?
(回答)
今後OSアップデートがサポートされる年数を念頭において、機種選びされることをおすすめします。中古端末は信頼できる相手から、納得した上で購入するようにしてください。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
「あとどれくらい最新OSに対応できるか」を考えましょう
2023年9月にリリースされた「iPadOS 17」では、2017年3月に発売された「iPad(第5世代)」以前の機種がアップデートの対象外となっています。一方で、同じ2017年6月に発売された「iPad Pro 10.5インチ」と「iPad Pro 12.9インチ(第2世代)」はアップデートの対象となっています。このことから、上位モデルの「iPad Pro」シリーズは他モデルに比べて多少長いものの、基本的にOSアップデートが利用できるのは、発売から5~6年程度であるということが分かります。OSのアップデートができなくなったからといって、すぐに端末が使えなくなるわけではありませんが、最新OSが利用できないということは、最新の機能が使えないというだけでなく、あわせてアップデートされるアプリなども使えなくなる可能性があるということです。中古のiPadを購入する場合は、そのモデルがあとどのくらい最新OSにアップデートできそうかということを念頭に置いて選ぶことをおすすめします。
具体的なモデルですが、2024年春現在、今後1~2年くらいはアップデートができそうなモデルという視点で選ぶなら、少なくとも2018年11月発売の「iPad Pro 12.9インチ(第3世代)」「iPad Pro 11インチ」以降の製品ということになるのではないでしょうか。
購入は信頼できる相手から
iPadなどの中古端末は専門の中古販売店のほか、フリマアプリなどの個人売買でも購入できますが、トラブルを回避するためにも信頼できる相手から購入することをおすすめします。オンラインで購入する場合は、実際に端末を手に取ることができません。傷の有無やバッテリーの劣化状況などの情報をしっかり確認し、納得した上で購入するようにしてください。購入前には、動作不良があった場合に返品が可能かどうかなど、条件も確認しておきましょう。また、端末にロックがかかっていないことや、元の持ち主の端末としての登録が解除されていることも確認してください。iPadにはWi-Fiモデルと、SIMカードを入れてモバイル回線に接続できるセルラーモデルがありますが、セルラーモデルの場合は特に注意が必要。2021年秋のルール改正以前に発売された機種の中には、SIMロック解除の手続きが必要なものもあるからです。該当するセルラーモデルを購入する場合は、SIMフリーであることを確認するようにしましょう。
また、セルラーモデルで割賦払いの残債が未払いになっていたり、盗難品だったりした場合、キャリアからネットワークの利用を制限された「赤ロム」と呼ばれる状態になっているケースもあります。万が一購入した端末が「赤ロム」だった場合でも、販売店によってはきちんと補償してくれるので、そういった補償の有無についても購入前に確認しておくと安心です。
なお、iPadとあわせて、中古でApple Pencilも購入する場合は、機種によって対応しているApple Pencil(第1世代、第2世代、USB-C)が異なる点に注意しましょう。
この記事の筆者:太田 百合子
3度の食事と同じくらい、デジタルガジェットが大好物なスマホ女史ライター。あれこれ自腹買いして試した知識と経験をもとに、デジタルが苦手という女性や初心者の方にもわかりやすく、スマートフォン・タブレットの選び方・楽しみ方を紹介します。
3度の食事と同じくらい、デジタルガジェットが大好物なスマホ女史ライター。あれこれ自腹買いして試した知識と経験をもとに、デジタルが苦手という女性や初心者の方にもわかりやすく、スマートフォン・タブレットの選び方・楽しみ方を紹介します。