スマホ購入のプランについて、「All About」携帯電話・スマートフォンガイドの太田百合子が解説します。
(今回の質問)
2年スマホを使ったら返却するプランを提案されました。一括購入よりお得ですか?
(回答)
2年で機種変更してもいいなら、返却するプログラムを利用することで安価に購入できます。ただし割引やプログラムの利用を前提に価格そのものが高く設定されているケースもあるので、一括払いを選択する場合は注意が必要です。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
1、2年で機種変更するつもりならかなりお得に!
ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルではスマホを割賦払いで購入し、一定期間(24回など)支払いを行ったところで返却すると、残りの支払いが免除されるというスマホの購入プログラムを展開。購入後、1年または2年で機種変更をするつもりであれば、かなり安価にスマホを手に入れることができます。例えば、ソフトバンクの「新トクするサポート(バリュー)」の場合、対象端末となっている「iPhone 15(128GB)」を例にあげると、ソフトバンクにMNPしてオンラインストアで購入する前提ですが、諸条件を満たした上で13カ月目に返却すれば、12カ月間に実質的に支払う機種代金は月額1円×12カ月の12円となっています(2024年3月時点)。
これは極端な例ですが、24回など一定期間支払い後に返却することで、実際に支払う金額が一括購入額のおおむね半額程度になるというのは、各社の購入プログラムに共通している特徴です。各社のしくみには多少の違いはありますが、プログラムでは1年または2年後の下取り価格を予想して、その金額+電気通信事業法のガイドラインで定められた割引額が差し引かれるようなしくみになっています。
購入予定の端末がプログラムの対象端末で、キャリアが定める期間(1年または2年)で返却してもいいなら安価に購入できるでしょう。
ただしこのプログラムは下取りを前提としているため、返却時に端末が査定基準を満たさない場合には、別途2万2000円ほどの支払いが発生する点に注意が必要です。
「一括購入」は割高になる場合も!?
プログラムを利用した割賦払いが安価な一方で、キャリアでの一括購入は逆に割高になる場合があります。キャリアで販売されている端末はキャンペーンなどにともなう割引や、購入プログラムの利用を前提に、元の価格が高く設定されていることがあるからです。例えば2024年3月現在、各キャリアのオンラインストアの「iPhone 15(128GB)」の価格は、ドコモが14万9490円、auが14万5640円、ソフトバンクが14万2920円、楽天モバイルが13万1800円となっているのに対し、Appleストアや家電量販店では12万4800円です。
キャリアの割引条件に合致しないケースや、購入した端末を返却せずに長期間使用したいと考えている場合は、Appleストアや家電量販店で一括購入した方が安くなる可能性があります。
この記事の筆者:太田 百合子
3度の食事と同じくらい、デジタルガジェットが大好物なスマホ女史ライター。あれこれ自腹買いして試した知識と経験をもとに、デジタルが苦手という女性や初心者の方にもわかりやすく、スマートフォン・タブレットの選び方・楽しみ方を紹介します。
3度の食事と同じくらい、デジタルガジェットが大好物なスマホ女史ライター。あれこれ自腹買いして試した知識と経験をもとに、デジタルが苦手という女性や初心者の方にもわかりやすく、スマートフォン・タブレットの選び方・楽しみ方を紹介します。