中古のスマートフォン購入について、「All About」携帯電話・スマートフォンガイドの太田百合子が解説します。
(今回の質問)
中古でiPhoneを買おうと思います。iPhone11を今から買ってもいいですか?
(回答)
iOSのアップデートがサポートされるのは販売からおおむね6年。旧機種を購入する際は、残りのサポート年数を意識しつつ機種を選びましょう。また中古端末の購入時にはトラブル回避のため、事前に多くの確認が必要です。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
「OSアップデート対象」かどうか要注意
アップルは旧機種に対しても、最新OSへのアップデートをサポートしていますが、サポートは永久に続くわけではありません。例えば2023年秋に行われた「iOS 17」へのアップデートでは、「iPhone 8」「iPhone 8 Plus」「iPhone X」の3機種が対象外となりました。2019年秋に発売された「iPhone 11」は「iPhone X」の次の次の機種にあたるので、アップデートが今後も同じサイクルで行われるとすれば、2025年秋にはアップデートの対象外となる可能性があります。
対象外になると今後追加されるiOSの新しい機能が利用できないだけでなく、OSのアップデートにあわせて更新されるアプリを、最新の状態で利用できなくなる可能性があります。OSをアップデートできなくても、当面セキュリティー関連のアップデートは提供されますが、それもやはり永遠ではありません。
OSアップデートの対象外になったら、そろそろ買い換えのタイミングだと考えた方がいいでしょう。中古のiPhoneを購入する際は、あとどのくらいアップデートがサポートされるかということも念頭に置いて、機種選びすることをおすすめします。
ネットワーク利用に制限がある場合も……!?
iPhoneに限らず、中古のスマートフォンを購入する場合には、ほかにも多くの注意点があります。中古端末の入手方法には販売店を利用するほかに個人売買もありますが、トラブルを回避するためにも信頼できる相手からの購入をおすすめします。また、購入時には返品などの条件も確認しておきましょう。オンラインで購入する場合は特に、実際に端末を手に取ることができないので、写真で傷などをチェックしたり、バッテリーの劣化状況についても情報を確認し、納得した上で購入するようにしてください。
端末にアクティベーションロックがかかっていないことや、元の持ち主の端末としての登録が解除されていることも確認してください。2021年9月以前にキャリアが販売した端末の中には、SIMロック解除の手続きが必要になるものもあります。
また割賦払いの残債が未払いのままになっていたり、まさかの盗難品だったりした場合は「赤ロム」といって、キャリアからネットワークの利用に制限がかかった状態になっているケースもあります。万が一購入した端末が赤ロムだった場合でも、販売店によってはきちんと補償してくれるので、こうした補償の有無などについても購入前に確認しておくと安心です。
この記事の筆者:太田 百合子
3度の食事と同じくらい、デジタルガジェットが大好物なスマホ女史ライター。あれこれ自腹買いして試した知識と経験をもとに、デジタルが苦手という女性や初心者の方にもわかりやすく、スマートフォン・タブレットの選び方・楽しみ方を紹介します。
3度の食事と同じくらい、デジタルガジェットが大好物なスマホ女史ライター。あれこれ自腹買いして試した知識と経験をもとに、デジタルが苦手という女性や初心者の方にもわかりやすく、スマートフォン・タブレットの選び方・楽しみ方を紹介します。