「All About」結婚ガイドの森川さゆりが回答します。
(今回の質問)
結婚式でスピーチをします。使ってはいけない言葉ってありますか?
(回答)
結婚式には使ってはいけない縁起の悪い言葉があり、「忌み言葉」といいます。大きく分けると、不幸を連想させる言葉、別れを連想させる言葉、重ね言葉の3種類ですが、総じてネガティブをポジティブ表現に切り替えることで言い換えられます。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
「忌み言葉」はポジティブに言い換えるのが基本
結婚式には使ってはいけない「忌み言葉」と呼ばれる言葉があります。そして、何気なく使ってしまいそうな忌み言葉は実はとてもたくさんあるのです。その全てを完璧に使わずに、ただでさえ緊張するスピーチをするのは至難のワザ。ただ、ポイントになる言葉とその言い換えを知って意識すれば、多少の失言は挽回できるはずです。ネガティブワードをポジティブ表現に言い換える、これを心掛けてみましょう。忌み言葉は以下の3種類に分けられます。●「不幸」「不吉」な言葉
終わる、落ちる、冷める、欠ける、散る、捨てる、流す、消す、最後、枯れる、崩れる、短い、滅びる、負ける、忙しい(亡という字が入っているから)など。
言い換え方は、
・終わる→お開きにする
・最後に→結びに
・お忙しいところ→ご多用のところ
などです。
●「別れ」の言葉
別れる、離れる、切る、終わる、冷める、飽きる、去る、別々、など。
言い換え方は、
・ケーキを切る→ケーキにナイフを入れる
・離れる→新たな道を進む
・飽きる→満足する
などです。
●重ね言葉
結婚を繰り返すことを連想させるのでよくない表現といわれています。
重ね重ね、くれぐれも、たびたび、いろいろ、まだまだ、たまたま、ますます、など。
言い換え方は、
・まだまだ→いまはまだ
・ますます→なお一層の
・いろいろ→たくさん
・重ね重ね→あわせて
などです。
ほかにもふさわしくない言葉が?
いいスピーチをしたいと思うと、エピソードを入れたり、親しみやすさを強調したり、新郎新婦の人柄を紹介したくなりますよね。ありきたりの言葉を並べるより、その方がずっと心を打つスピーチになるはずです。ところが、親しみを持って使っていても、ネガティブに受け取られてしまう言葉もあります。せっかくのスピーチが悪い印象にならないように、一度スピーチ原稿を見直し、ネガティブワードを発見したら、それを別の言い方に置き換えるようにしてみましょう。
●ネガティブに受け取られがちな言葉
頑固、気が強い、気が弱い、頼りない、若い、仕切り屋、神経質、意地っ張り、負けず嫌い、ルーズ、など。
言い換え例は、
・頑固→意志が強い
・気が弱い→優しい
・神経質→几帳面
・ルーズ→おおらか
などです。
また、最近の話し言葉、「やばい」「ぶっちゃけ」「ウザい」なども、少々くだけすぎているので、いろいろな立場の人が出席する結婚式の場では避けた方が無難です。
この記事の筆者:森川 さゆり
結婚情報誌「ゼクシィ」編集長に就任後、「All About」編集長に就任。 現在、メディアプランナーとして活躍中。これまでの経験を活かし、旅行メディアや結婚メディアに関する執筆、メディアプランニングを行う。
結婚情報誌「ゼクシィ」編集長に就任後、「All About」編集長に就任。 現在、メディアプランナーとして活躍中。これまでの経験を活かし、旅行メディアや結婚メディアに関する執筆、メディアプランニングを行う。