「All About」白物・美容家電ガイドの田中真紀子が解説します。
(今回の質問)
暖房効果を上げるために、サーキュレーターはどこに置けばよいですか?
(回答)
エアコンの対角線上に置き、上向きに風を送りましょう。天井にたまったあたたかい空気をかき混ぜて部屋全体に循環させることができ、熱ムラが抑えられます。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
エアコンの吹き出し口は下、サーキュレーターは対角線上に
空気には、あたたまると膨張して高い場所に、冷えると凝縮して低い場所に移動する性質があります。そのため、暖房であたためられた空気は天井にたまりやすく、床付近はいつまでたっても寒いといった現象が起きやすくなるのです。だからといってリモコンの設定温度を上げたら、電気代が上がってしまいますし、天井付近の温度もいっそう高くなってしまいます。
そこで活用したいのがサーキュレーター。まずは、エアコンの吹き出し口を下向きにして、あたたかい空気が直接天井にたまらないようにしましょう。続いてサーキュレーターを対角線上に置き、風を上向きにします。すると天井にたまったあたたかい空気がかき混ぜられ、部屋全体に循環させられるようになります。もし部屋の形や家具の配置の関係で対角線上に置けない場合は、サーキュレーターを部屋の真ん中に置き、真上に向けることでも、天井のあたたかい空気をかき混ぜることができます。
ひと冬で3000円以上の節電効果がある?
ちなみにサーキュレーターを使うと、今までムダになっていた天井のあたたかい空気が活用できるため、設定温度を1℃下げることができると考えられます。設定温度を1℃下げると10%の節電になるとされており、パナソニックのルームエアコン「CS-GX404D2(14畳用)」の場合で考えると、ひと冬の暖房時の電気代の目安は1073kWh(暖房時の消費電力量の目安)×31円/kWh(目安単価)=3万3263円で、その10%は3326.3円ですので、約3326円電気代を抑えることができます。
もちろんサーキュレーターの電気代もかかるため、実際に節電できる金額はもう少し低くなりますが、省エネ性の高いDCモーターを搭載したサーキュレーターを使えば、電気代は大幅に抑えられます。サーキュレーターは冷房運転時に使用しても節電に貢献しますし、何より快適性につながりますので、使用するメリットは大きいと思います。
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白物家電、美容家電の専門家兼ライターとして活躍。日々発売される新製品をチェックし、製品の紹介記事やレビュー記事を雑誌やWeb、新聞などで紹介している。日常的にも話題の新製品を使うことで、ライフスタイルに合わせた選び方や、上手な採り入れ方の提案も行っており、テレビ出演も多数。