恵比寿始発「鉄道雑学ニュース」 第96回

【近鉄本発売】女子鉄アナウンサー・久野知美は、なぜ人気? トークショーで分かった「愛される理由」

女子鉄アナウンサーとしてメディアで大活躍の久野知美さん。このたび、6作目となる著書刊行を機にトークショーを行った。どんな内容だったのか? なぜ、かくも多くの人々が集まるのか? その魅力に迫った。

楽しさ満載! 鉄道愛に満ちた絶妙なトークショー

図表と本を片手に
著書やフリップを両手に持ちながらのトーク
鉄道趣味のトークといえば、マニアックすぎて一部のマニアだけが満足するような内容となりがちである。いや、久野さんの話もかなりマニアックではある。

ところが、アナウンサーのキャリアで培った絶妙な話術に表情豊かなジェスチャーを加えると、そうした敷居の高さはどこかに消えてしまう。残るのは、鉄道愛に満ちた楽しさ満載の内容だ。これをマジックと言わずして何と言い表したらいいのだろう? 

トークショーならではの関西弁も! イベントは「定時運行」で終了

久野さん
ジェスチャーを交えながらのトークは絶好調
『近鉄とファン大研究読本』の内容に触れながらのトークはなかなかに商売上手だ。さすが、関西出身といっては言い過ぎか? テレビで拝見する話振りでは、関西出身者ということを忘れてしまうのだが、今回は近鉄の話題ということもあってか、関西弁が何度も飛び出す。臨場感を出すための演出ともとれるが、話しているうちに地元に帰ったような気分になったせいかもしれない。

あっという間に時間が来てしまい、もっともっと久野さんの語る鉄道の世界に身を置いていたかったが、会場の都合もあるので「定時運行」は守られた。 
フォトセッション
撮影タイムになると、参加者はスマートフォンを取り出す
サイン会
​1人1人に丁寧に対応してサインする久野さん​​​
多くの人がスマートフォンを高く上げての撮影会は最近すっかり見慣れた光景だ。参加者​1人1人に丁寧に対応しているサイン会を眺めながら会場を後にした。すっかり春めいた書店前の通りには爽やかで穏やかな空気が流れていた。
この記事の筆者:野田隆
名古屋市生まれ。生家の近くを走っていた中央西線のSL「D51」を見て育ったことから、鉄道ファン歴が始まる。早稲田大学大学院修了後、高校で語学を教える傍ら、ヨーロッパの鉄道旅行を楽しみ、『ヨーロッパ鉄道と音楽の旅』(近代文芸社)を出版。その後、守備範囲を国内にも広げ、2010年3月で教員を退職。旅行作家として活躍中。近著に『シニア鉄道旅の魅力』『にっぽんの鉄道150年』(共に平凡社新書)がある。
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