まもなく、花粉が気になる季節がやってきます。毎年この時期が憂鬱(ゆううつ)という人も多いかもしれませんが、正しい対策は行えていますでしょうか。
エアコン「Eolia(エオリア)」を製造販売するパナソニックは1月31日、20~60代の男女553人を対象に行った「花粉」に関するアンケート調査の結果を発表(調査期間:2023年12月20~23日)。本記事ではその結果とともに、パナソニック エアーマイスター 福田風子さんによる花粉対策法を紹介します。
花粉の侵入経路を間違って認識しているかも……?
あわせて「花粉に困っている程度」を聞くと、「重い」「やや重い」と回答した人が48%、「やや軽い」「軽い」と回答した人が52%となりました。
しかし、このうち「エアコンが侵入経路」というのは間違った認識。エアコンは「部屋の空気を吸い込んで、暖めたり冷やしたりし、室内に再び吐き出す」というのが基本性能であり、花粉がそこから侵入することはないのです。
家の中では「床上30センチ」に要注意!
パナソニック エアーマイスターの福田 風子さんが、花粉の特徴や対策方法について解説しています。●花粉は季節を問わず飛んでいる
種類や飛散量に違いはあっても、花粉は季節を問わず日本のどこかでは飛んでいるとのこと。春はスギやヒノキ、夏から秋にかけてはイネ科やキク科、アサ科が飛散し、冬には再びスギが飛び始めるサイクルだといいます。一般には花粉シーズンとされていない夏でも、人によっては自覚しないまま花粉の影響を受けているかもしれません。
●花粉は朝と夕方に飛びやすい
1日のうちで特に飛散しやすい時間帯は朝と夕方。朝に太陽が昇って花が開くと、花粉も飛び始めるといいます。気温の上昇とともに気流が上昇し、花粉も上空へ移動するので、日中はいったん落ち着きます。しかし夕方に気温が降下し、花粉が地上に降りてくると、私たちに影響が及ぶことになります。
●花粉がたまりやすいのは「床上30センチ」
花粉の粒子は小さいため、目に見えることは基本的にはありません。しかし、黄砂やPM2.5などの微粒子よりは大きく、重さはホコリやカビの3倍にもなるとのこと。その分、床に落ちるのも早いのです。このため、水拭きなどの床掃除も花粉対策に有効といわれるようになりました。部屋の隅や家具の間などは特にたまりやすいので、念入りにチェックしましょう。
しかし、床だけに注意すればいいわけではありません。人が歩くことで、蓄積された花粉が地上に舞い上がるといいます。また、ドアの開閉も、花粉を空気中へ移動させる原因になります。
高さでいえば、床上30センチが最も花粉がたまりやすいエリアとのこと。この高さは、寝転んだり床に座ったりと、身近な生活エリアの高さ。小さな子どもがハイハイする際や、床上に敷いた布団で眠る際は注意が必要な場面です。
●さらに微細!花粉の破片や”オービクル”にも要注意
さらに注意したいのが、花粉の表面を覆う微細粒子「オービクル」。その大きさは0.4μmほどと言われており、花粉からはがれて空気中を長く浮遊することもあります。対策には空気清浄機の力が必要になります。