今回の相談内容は「育休からの復帰に向けた準備」についてです。
(質問)
育児休暇を取得中です。職場復帰が近づいているのですが、何か準備しておくべきことはありますか?
(回答)
会社や配属先の様子をリサーチして復帰後の働き方、生活リズムをイメージしましょう。また家庭内の家事分担の調整や、子どもが体調を崩した場合の対応について準備しておくといいでしょう。ポイントは、1人で考えるのではなく、パートナー、家族、会社など周囲との対話をし、イメージを共有しておくことです。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
1.会社や配属先の様子を知り、働くイメージを持つ
復職前の面談や同僚とのコミュニケーションで、会社や復帰後の仕事の様子を把握しましょう。事前にイメージを持つことでスムーズに復職することができます。配属先の上司と面談する機会がある場合は、配属部署の様子や状況を聞いておきましょう。特に下記は人事や上司と必ず確認しましょう。
・復職後の業務内容
・復職後の勤務時間
・時短勤務になる場合の給与体系
・慣らし保育期間など復職スケジュール
また、復帰後しばらくは子どもの体調不良が原因で会社を休む可能性があることや、復職後の仕事へのやる気や熱意についても改めて伝えられるといいですね。
同じ会社で既に育休を取得して復職している人がいれば、ママとしてその会社で働くポイントを聞いておくといいでしょう。何かあったときに相談ができる関係性を築いておくと、復職後も安心です。そのほかに同僚とランチをするなど接点をもち、会社の様子や業界の情報収集をしておくと、復帰後のイメージを持ちやすいです。
2.復帰後の変化を見越して、家庭内の調整を行う
ご自身がイメージする復帰後の働き方について、パートナーと共有しましょう。育休から復帰すると、育児関連の家事が増えます。例えば、子どもの着替え、食事の世話、保育園の送迎、子どもの入浴、歯磨き、寝かしつけ、登園準備などです。特に具体的に担当を決めておいた方がいいのは、慌ただしい朝の家事分担や保育園の送り迎えなどです。状況に応じて自分が担当でなくてもフォローすることを前提に、偏りがないようにあらかじめ担当を決めておくと安心です。
育児の分担を決めるとともに、掃除や料理、洗濯など家事の負担が女性に偏っている場合は、分担の見直しが必要です。見直しを行った上で、復帰後のタイムテーブルを決めて生活してみるなど、助走期間を設けて調整していくとよいでしょう。
日本は他の先進国に比べ、家事・育児分担が女性に偏っていると言われています。互いの働き方も含めてフラットに話し合うことが大切です。
3.子どもが体調不良になったときの対応を決めておく
保育園に通い出したばかりの子どもはまだ抗体も少なく、体調を崩すことが多いです。個人差はありますが、半年~1年ほどは子どもの体調不良による急な休みや早退が増えやすい時期と理解しましょう。そのため子どもの体調不良によって急に休みや早退をせざるを得なかったときに、どちらが会社を休むのか、迎えに行くのかなどをあらかじめパートナーと具体的に取り決めておきましょう。
そして、2人とも休みや早退が難しい場合を想定した準備も必要です。どちらかの親が近くに住んでいて協力を頼めるようなら、あらかじめ相談しておくといいでしょう。また万が一の際、子どもの体調が悪いときでも預かってもらえる病児保育の情報も確認しておきましょう。
病児保育施設は運営元が自治体か民間かによって、受け入れの条件や費用、特色などに違いがあります。事前に面談しておく必要があるケースもあるので、条件に合った病児保育施設の連絡先を控えておき、困ったときは活用できる準備もしておくといいでしょう。
この記事の筆者:小林 佳代子
新卒でキャリアデザインセンター入社。転職情報誌および転職サイト『type』『女の転職type』で、1000社以上の求人広告制作に携わる。2018年『女の転職type』編集長に就任。プライベートでは2児の子育て中。