「母は物を捨てられない性格でいわゆるごみ屋敷です」20代無職女性、うつ病発症で実家に戻るも……

All About ニュース編集部は、現在実家暮らしをしている人を対象に、毎月の生活費や貯金額に関するアンケート調査を実施。本記事では埼玉県蓮田市在住・20代女性のエピソードを紹介します。

埼玉県蓮田市在住・20代女性のエピソード
埼玉県蓮田市在住・20代女性のエピソード
経済的な悩み、家族の介護、健康的な理由から実家での暮らしを選択している人は多くいます。その中には、1人暮らしをしたくても健康的な問題でできないという人も。

All About ニュース編集部は、2023年12月20~29日の期間、現在実家暮らしをしている人を対象にアンケート調査を実施。毎月の生活費や貯金額、実家暮らしをしている理由などを聞きました。

今回は、埼玉県蓮田市在住・20代女性のエピソードを紹介します。

>【20代無職女性】1カ月の生活費内訳を見る

回答者のプロフィール&実家の状況

回答者本人:20代女性
在住:埼玉県蓮田市
同居人数:親、自分
世帯年収:親60万円
実家の間取り:2DK
職業:無職

生活費や貯金額は?

実家に入れている生活費:2万5000円
交際費:8000円
毎月のお小遣い:1万5000円
毎月の貯金額:0円
貯金総額:180万円

総務省統計局が発表した「家計調査報告書 家計収支編(2023年)」によると、34歳以下女性の1カ月の平均消費支出は17万2242円です。そのうち、住居費の平均は3万7845円ですが、家賃などは地域や条件によって差が出てくるので、住居費を除いた13万4000円程度が回答者の属性に近い平均生活費ということになります。

現状、実家を出る予定について尋ねたところ「できるだけはやくでたい。出れるなら明日にでも出たい」とのこと。また、恋愛や結婚願望はいずれにも「結婚の肩書きはほしいけど結婚には向いていないと思っている」と話しました。

うつ病を発症するも「意地でも実家暮らしはしたくなかった」

回答者が現在実家暮らしを選択しているのは「うつ病」が原因だといいます。

「実家住まいが嫌で学生時代から一人暮らしをしていました。就職後も一人暮らしを決めて貯金は毎月4万ほど、ボーナスはほとんど使いませんでした。しかし、1年以上前にうつ病と診断されました。休職し、復帰したのですが体調が更に悪化し退職することになりました。意地でも実家暮らしはしたくなかったですが、仕事ができる体がないので消去法でこうなってしまいました」と続けました。少しでも早く、1人暮らしをして復帰したい気持ちがうかがえます。

「母は物を捨てられない性格でいわゆるごみ屋敷です」

実家生活での苦悩を回答者に尋ねると「母の機嫌を伺いながらコミュニケーションをとらなければならないことが非常にストレス」と告白。

「機嫌が悪いときは物は投げるし、話は一切しない。機嫌がいいときは普通に話せます。本当に疲れます」と話し、親との関わり方について強いストレスがあることを打ち明けました。また「母は物を捨てられない性格でいわゆるごみ屋敷です。こんなところに住み続けるなんて耐えられません。一刻も早く実家からでたいです」と続けています。

その一方で、実家暮らしにおけるお金の悩みについて尋ねると、「私がうつ病で稼ぎがないので、生活費を負担して貰っていることが申し訳ないです」と胸の内を告白しました。

しかし「生活費を負担しているとアピールしてくるところがまたストレスで療養生活に焦燥感を募らせます」とも続け、申し訳ないと思う反面、恩着せがましい態度に苦悩を抱えているとのこと。

経済的な面では実家に住むメリットを受けられているとのことですが、その分焦燥感も抱いている回答者。焦らず時間をかけて治療に励むことが、回答者にとって1人暮らしへ戻る最短経路になるのではないでしょうか。

※回答者のコメントは原文ママです

この記事の筆者:鎌田 弘 プロフィール
ニュース記事を中心に執筆中のライター。IT企業のメディア担当を経て現在に至る。All AboutおよびAll About ニュースでのライター歴は2年。
次ページ
【男女別内訳】1人暮らしの1カ月あたりの平均生活費を見る
Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

編集部が選ぶおすすめ記事

注目の連載

  • 「港区女子」というビジネスキャリア

    深刻な男女賃金格差から「港区活動」を“就職先”にする危険性。港区女子になれなかった女子大生の末路

  • ヒナタカの雑食系映画論

    草なぎ剛主演映画『碁盤斬り』が最高傑作になった7つの理由。『孤狼の血』白石和彌監督との好相性

  • 世界を知れば日本が見える

    もはや「素晴らしいニッポン」は建前か。インバウンド急拡大の今、外国人に聞いた「日本の嫌いなところ」

  • 海外から眺めてみたら! 不思議大国ジャパン

    外国人観光客向け「二重価格」は海外にも存在するが……在欧日本人が経験した「三重価格」の塩対応