LINEのトーク履歴を復旧する方法は? アプリを削除するって本当? 【専門家が解説】

「LINEのトーク履歴の復旧」に関する疑問について、「All About」LINEの使い方ガイドの河原塚英信が回答します。

LINEのトーク履歴を誤って削除してしまった時、トーク履歴が復旧できるか不安に感じた経験がある人も多いのではないでしょうか。

そんな「LINEのトーク履歴の復旧」に関する疑問について、「All About」LINEの使い方ガイドの河原塚英信が回答します。
 

(今回の質問)
LINEのトーク履歴を削除してしまった場合、復旧できますか?

(回答)
トーク(履歴)をバックアップしていれば、どの時期のトークを復旧したいかにもよりますが、簡単に復元できます。ただし、バックアップをしていない場合には、基本は復旧できないと考えた方が良いでしょう。

どういうことなのか、以下で詳しく解説します。

バックアップしているかを確認する

友だちとのトークを、トーク画面ごと削除してしまった! でも削除したことを後悔している……。または、スマートフォンが壊れてしまって買い替えるということもありそうです。

そんな時にも、常日頃、バックアップをしている場合には、簡単に“ある程度は”復元・復旧できるので落ち着いてください。ただし以下で解説する方法は、注意点があるので、最後までよく読んでから実行してください。

友だちとのトークを削除してしまった……でも、復旧したいという場合には、まずは「バックアップしているか」と、「いつバックアップしたか」を確認しましょう。

確認するには「ホーム」→「設定」→「トークのバックアップ」と進み、「トークのバックアップ」画面の「前回のバックアップ」を確認します。ここでバックアップをしている場合には「日時」が表示されます。
「ホーム」→「設定」→「トークのバックアップ」と進む
「ホーム」→「設定」→「トークのバックアップ」と進む
「トークのバックアップ」画面の「前回のバックアップ」を確認。いつバックアップをしたのかを確認する
「トークのバックアップ」画面の「前回のバックアップ」を確認。いつバックアップをしたのかを確認する
重要なのは、「前回のバックアップ」が、復旧したい友だちとのトーク画面を、削除した後なのか以前なのかです。

例えば、前回のバックアップが「1月1日」で、ある友だちとのトーク画面を削除したのが「1月15日」だとします。この場合には、LINEアプリ内のデータを「1月1日」まで戻すことで、友だちとのトーク画面が、ある程度は復旧されます。一方で、前回のバックアップが「1月16日」以降であれば、既に友だちとのトークは、上書きされてしまっているので、復元できる可能性は限りなくゼロに近いです。

この、バックアップ時点までを復元する方法は、iPhone版のLINEアプリとAndroid版とでは異なります。

まずAndroidの場合は、「ホーム」画面から「設定」を選択し、その中にある「トークのバックアップ・復元」をタップします。「トークのバックアップ・復元」画面で「復元する」をタップすると、復元が完了します。
「ホーム」→「設定」→「トークのバックアップ・復元」へと進み、「トークのバックアップ・復元」画面で「復元する」をタップする
「ホーム」→「設定」→「トークのバックアップ・復元」へと進み、「トークのバックアップ・復元」画面で「復元する」をタップする
iPhoneの場合は、LINEアプリ自体を、削除します。改めてApp StoreからLINEアプリをインストールして、トーク履歴を復元します。

かなりの勇気と注意が必要な方法ですが、上述の通り「バックアップをしていること」と「バックアップ用のPINコード」を覚えておくこと、電話番号などを登録していることを、再度確認してから行いましょう。
「設定」から「アカウント」をタップ。「アカウント」画面で、電話番号などが登録されていることを確認する。GoogleアカウントなどでもOK
「設定」から「アカウント」をタップ。「アカウント」画面で、電話番号などが登録されていることを確認する。GoogleアカウントなどでもOK
「バックアップ用のPINコード」を確認するには、「設定」→「トークのバックアップ」→「バックアップ用のPINコード」をタップ。未登録の場合は、任意の6桁の番号を登録。登録済みの場合は、6桁の番号が表示されるので、覚えておく
「バックアップ用のPINコード」を確認するには、「設定」→「トークのバックアップ」→「バックアップ用のPINコード」をタップ。未登録の場合は、任意の6桁の番号を登録。登録済みの場合は、6桁の番号が表示されるので、覚えておく
あとはiPhoneからLINEアプリを、ドキドキしながら「削除」します。
iPhoneのホーム画面にあるLINEのアイコンを長押し。「Appを削除」をタップする
iPhoneのホーム画面にあるLINEのアイコンを長押し。「Appを削除」をタップする
LINEアプリを削除したら、App Storeから、改めてLINEアプリをインストールします。LINEアプリを起ち上げたら、「LINEへようこそ」という画面が現れるので「ログイン」を選択します。「ログイン方法の選択」画面では、「その他の方法でログイン」を選択してください。
App Storeで再インストールしたLINEアプリを開く。「ログイン」を選択し、QRコードまたは「その他の方法でログイン」を選ぶ
App Storeで再インストールしたLINEアプリを開く。「ログイン」を選択し、QRコードまたは「その他の方法でログイン」を選ぶ
次の画面で、電話番号またはApple IDやGoogleなど、自分が登録していた方法を選びます。今回は、電話番号でのログインで、解説を進めます。次の画面で登録しておいた電話番号を入力。認証番号を「送信」し、送られてきた認証番号を入力します。
ログインする方法を選択。例えば「電話番号でログイン」を選択し、次の画面で、あらかじめ登録しておいた電話番号を入力して「次へ」をタップ
ログインする方法を選択。例えば「電話番号でログイン」を選択し、次の画面で、あらかじめ登録しておいた電話番号を入力して「次へ」をタップ
たいていは認証番号がプッシュ通知などで表示されますが、表示されない場合にはiPhoneの「メッセージ」アプリを開いて確認してください。
「電話番号でログイン」を選択した場合は、認証番号がショートメッセージ(SMS)で送られてくる。その認証番号を入力
「電話番号でログイン」を選択した場合は、認証番号がショートメッセージ(SMS)で送られてくる。その認証番号を入力
次に「iCloudからトーク履歴を復元」という画面が表示されるので、「トーク履歴を復元」を選択します。すると「バックアップ用のPINコードを入力」するように求められるので、先ほど確認した6桁の番号を入力します。あとは指示に従って「次へ」や「OK」などをタップしていくと、バックアップした時点に復元されます。
「iCloudからトーク履歴を復元」画面で「トーク履歴を復元」をタップ。「バックアップ用のPINコードを入力」するよう求められるので、6桁の番号を入力する
「iCloudからトーク履歴を復元」画面で「トーク履歴を復元」をタップ。「バックアップ用のPINコードを入力」するよう求められるので、6桁の番号を入力する

トークを削除したら、まず「バックアップしない」に設定変更

基本的には、14日間(2週間)のトーク履歴については、LINEにデータが残っていますが、それ以降のデータはLINEアプリなどからは削除されていきます。

基本、15日以降のトーク履歴は、バックアップしておかなければ、iPhoneまたはAndroidの端末内に保管されたものだけが残ります。つまり、トーク履歴を「削除」するということは、その端末に残っているデータを「削除」するということ。そのため、削除したデータは、バックアップしたデータにのみ残されているということです。

当然、もし誤ってトークを削除した後に、バックアップを行った場合には、削除された状態がバックアップ(上書き)されるので、削除したデータは完全に消えてしまいます。

そのため、誤ってトークを削除してしまい、それを復元したいと考えた場合には、まずは「トークのバックアップ」画面の「バックアップ頻度」の設定を「バックアップしない」に変えておきましょう。
気がついた時点で、「バックアップ頻度」を「バックアップしない」に変更しておく
気がついた時点で、「バックアップ頻度」を「バックアップしない」に変更しておく
また、前項で解説した復元方法を、すぐに試すのではなく、端末から直近14日間のデータが消えた後……つまりはトーク履歴を削除してから15日が経過した後に、バックアップからの復元を試みた方が、目的のトークを復元できる可能性が高まりそうです。

というのも、「削除すべきではなかったトークを、“削除してしまった”トーク履歴」は、直近14日間は端末またはLINEが保管しているから。その“削除してしまった”トーク履歴が端末やLINEから消える15日以降に、バックアップからの復元を試みた方が、目的のトークを復元させる確率が高まるのでは……と考えるためです。

いずれにしても大事なトークや画像などは別途に保管しておきましょう

そのほか、さまざまな「復元できる“かも”」しれない方法がありますが、期待に応えられるような方法はないと思っておいた方が良いでしょう。なぜなら、削除してしまったトークが、非公式な方法で復元できてしまうとしたら、それはLINEのセキュリティーに穴があるということだからです(漏洩する恐れが増すということです)。

以上を踏まえると、大事なトークは「Keep」機能や、画像であれば「アルバム」機能を使って保管しておくこと(この場合は、端末内とは別に、LINEがデータを保管しておいてくれます)。またトーク履歴を、2週間に1回などの定期的に、自動でバックアップするように設定しておくことが、とても重要です。
 
この記事の筆者:河原塚 英信
デジタル系トレンド情報誌の編集者を経て、フリーランスの編集ライターへ。テレビやデジタルカメラ、スマートフォン、ドローンなどデジタル製品全般とSNSなどのWebサービスに精通。『GoodsPress』『DIME』『週刊SPA!』などの雑誌や、『家電 Watch』『&GP』『週刊文春WEB』などのWebサイトで執筆中。
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