LINEのトーク履歴移行は「QRコードを読み取る」だけ!? 放置するだけでバックアップされる方法って?

「LINEのトーク履歴移行」に関する疑問について、「All About」LINEの使い方ガイドの河原塚英信が回答します。(サムネイル画像出典:I AM NIKOM / Shutterstock.com)

スマートフォンを買い換えたときなどに必要となる、LINEのトーク履歴の移行。いざ移行するときになって、バックアップができていないなど焦ることもあるのではないでしょうか。

そんな「LINEのトーク履歴移行」に関する疑問について、「All About」LINEの使い方ガイドの河原塚英信が回答します。
 

(今回の質問)
LINEのトーク履歴を新しいデバイスに移行する際の注意点は?

(回答)
LINEのトーク履歴を失わないためには、一にも二にもバックアップしておくことです。定期的に、自動でバックアップするよう設定しておきましょう。また、iPhoneからiPhone、もしくはAndroidからAndroidへ移行する場合は、全てのトーク履歴が移行できます。


どういうことなのか、以下で詳しく解説します。 

放置するだけで定期的にバックアップできるって知ってる?

まずはじめに知っておきたいのが、「LINEは、過去14日間のトーク履歴しか保存しておいてくれない」こと。15日間以前のトーク履歴が見られるのは、データがスマートフォン本体に保存されているためです。

そのため、LINEを使っているスマートフォンを紛失したり故障したりすると、新しいスマートフォンからLINEアプリにログインしても、過去のトーク履歴は復元できません。

つまり15日間以前のデータに関しては、“ユーザーが”しっかりと管理しておかないといけません。具体的には、トーク履歴をバックアップしておけば、新しいスマートフォンに過去のトーク履歴を復元できます。過去のトークを絶対に失いたくない! という人は、必ずバックアップをするようにしましょう。バックアップすると言っても、LINEアプリで設定すれば、自動でバックアップしてくれます。

そこで今回は、まずは「トーク履歴のバックアップ方法」を、次に「移行時の注意事項」と「トーク履歴の移行方法」を解説していきます。

何はともあれ、バックアップをしておかないとトーク履歴を復元することはできません。バックアップ自体は簡単です。

LINEを開いたら「ホーム」→「設定」→「トークのバックアップ」と進みます。「トークのバックアップ」画面で「今すぐバックアップ」をタップしてください。「完了しました」と表示されたら完了です。
LINEを開いたら「ホーム」→「設定」→「トークのバックアップ」と進む
LINEを開いたら「ホーム」→「設定」→「トークのバックアップ」と進む
「今すぐバックアップ」をタップして、バックアップを開始。「完了しました」と表示されたら完了
「今すぐバックアップ」をタップして、バックアップを開始。「完了しました」と表示されたら完了
以上で現時点でのトーク履歴をバックアップできました。けれど、LINEで頻繁にやりとりをしている人ほど、定期的にバックアップを取る必要があります。でも、毎回、上記の手順でバックアップするのは面倒! ということで、自動でバックアップをするよう設定しておけば安心です。

上述の「トークのバックアップ」画面で、「バックアップ頻度」を選択します。ここで「毎日」「3日に1回」「1週間に1回」など、バックアップの頻度を決めます。バックアップ中にスマートフォンの操作が邪魔されるといったことはないので、「毎日」でも良いでしょう。
「バックアップ頻度」を決める。「バックアップしない」以外であれば、どれでも良い
「バックアップ頻度」を決める。「バックアップしない」以外であれば、どれでも良い
以上で自動バックアップの設定は完了です。おそらく数時間後には、LINEのトーク履歴が定期的にバックアップされていることを忘れてしまうはずですが、それでも問題ありません。思い出すのは、スマートフォンを買い替える際や、故障してしまった時のはずです。

バックアップの復元ができない場合があるって本当?

前項で説明したバックアップですが、保存できるのは「テキストデータ」――会話部分だけです。トークに添付された画像や動画についてはバックアップされないので、あらかじめ端末に保存しておくか、LINEアプリのKEEPやアルバム機能を使いましょう。

また、バックアップの復元に関して、残念なお知らせがあります。実は、バックアップをしておいても、他のスマートフォンに全ての履歴データを引き継げるのは(復元できるのは)、「iPhoneから(新)iPhone」または「Androidから(新)Android」と、同じOSのスマートフォンに移行する時のみに限られます。

「iPhoneからAndroid」もしくは「AndroidからiPhone」に移行する際には、このバックアップからの復元が使えません。引き継げるのは直近14日間のトーク履歴のみ。そのため、別OSのスマートフォンに買い替えることが決まっている場合には、この方法での移行・復元は諦めましょう。

他の方法としては、パソコンのLINEアプリを使うようにしたり、特定の友だちとのトーク履歴だけを、テキストデータとしてバックアップしておく(新スマホのLINEアプリには復元できません)……という方法があります。また、パソコンのLINEアプリを併用するようにしておけば、スマートフォンの乗り換え後も、パソコン版のLINEアプリでは過去のトークを読むことができます。

トーク履歴の復元はQRコードを読み取るだけ!

iPhoneからiPhone、またはAndroidからAndroidへ移行する際には、上述したバックアップデータから、過去のトーク履歴を復元できます。

最も簡単な方法は「かんたん引き継ぎQRコード」による、LINEアカウントの乗り換えです。

まずは今まで使っていた移行元スマートフォンで、LINEアプリの「ホーム」→「設定」を開き、「かんたん引き継ぎQRコード」をタップします。するとアカウント引き継ぎ用の、QRコードが表示されます。
「ホーム」→「設定」→「かんたん引き継ぎQRコード」と進み、アカウント引き継ぎ用のQRコードを表示する
「ホーム」→「設定」→「かんたん引き継ぎQRコード」と進み、アカウント引き継ぎ用のQRコードを表示する
次は、これから使う新しい移行先のスマートフォンで、LINEアプリを開きます。移行先のLINEアプリを起動させたら、まずは「ログイン」を選択。次に「QRコードをスキャン」をタップすると、アプリ内のカメラが起動します。

カメラの枠内に収まるよう、先ほど開いた移行元のLINEアプリの画面に表示された、QRコードをかざします。
<移行先>のスマートフォンで、LINEアプリを開き、「ログイン」を選択してから「QRコードをスキャン」をタップする。LINEアプリ内で、カメラが起動する
移行先のスマートフォンで、LINEアプリを開き、「ログイン」を選択してから「QRコードをスキャン」をタップする。LINEアプリ内で、カメラが起動する
<移行先>のLINEアプリ内で開いたカメラを、<移行元>LINEアプリで表示されたQRコードにかざす
移行先のLINEアプリ内で開いたカメラを、<移行元>LINEアプリで表示されたQRコードにかざす
移行元のLINEアプリで「新しい端末でこのQRコードをスキャンしましたか?」と表示されるので、パスワード入力または顔・指紋認証でロックを解除します。同時に移行先のLINEアプリには「(ユーザー名)としてログイン」画面に切り替わります。画面の「ログイン」をタップすればOKです。
<移行元>のLINEアプリのロックを解除する。<移行先>のLINEアプリに表示されたアイコンとユーザー名を確認し、「ログイン」をタップする
移行元のLINEアプリのロックを解除する。移行先のLINEアプリに表示されたアイコンとユーザー名を確認し、「ログイン」をタップする
最後に「トーク履歴の復元」と画面に表示されるので、「次へ」をタップすると、<移行元>のLINEアプリと同じトーク画面が表示されるはずです。ここで「トーク履歴を復元するのは落ち着いてからにしよう」などと考えると、2度と復元できなくなるので注意。必ず、このタイミングで復元してください。
「トーク履歴の復元」を選択
「トーク履歴の復元」を選択
なお機種変更により電話番号の変更がある場合は、アカウント引き継ぎ後に、LINEの設定画面から新しい電話番号に変更する必要があります。忘れずに変更しましょう。

スマートフォンを変更する際には、LINEの引き継ぎトラブルが非常に多いです。特にiPhoneからAndroid、AndroidからiPhoneへの乗り換え時には、公式には、過去の全てのトーク履歴を移行することはできない点に注意が必要です。
 
この記事の筆者:河原塚 英信
デジタル系トレンド情報誌の編集者を経て、フリーランスの編集ライターへ。テレビやデジタルカメラ、スマートフォン、ドローンなどデジタル製品全般とSNSなどのWebサービスに精通。『GoodsPress』『DIME』『週刊SPA!』などの雑誌や、『家電 Watch』『&GP』『週刊文春WEB』などのWebサイトで執筆中。
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