(今回の質問)
ノートパソコンを閉じるときは、そのまま閉じてはダメ? 電源を落とした方が良い?
(回答)
ノートパソコンの使い方によりますが、そのまま閉じてスリープさせれば何の問題もありません。夜間や週末など、長期間使わないときには電源を落とすのが一般的な使い方です。
以下で詳しく解説します。
ノートパソコンの画面を閉じるとどうなるか
一般的にノートパソコンは、画面を閉じるとスリープ状態になります。スマートフォンでいえば、画面をオフにしただけの状態と同じです。画面を開けるとスリープから復帰します。
「電源を落とす」というのは、完全に電源を切るシャットダウンの状態です。シャットダウンや、その状態から起動するコールドブートも最近のパソコンは速くなりましたが、それなりに時間がかかります。頻繁に電源を落とすのは、使い勝手が良いとはいえません。
数時間以内に使うような場合は、そのまま画面を閉じてのスリープ、翌日まで使わないような場合は、電源を落とす使い方が一般的のようですが、スマートフォンと同様に、画面を閉じてスリープさせたままにしても問題はありません。
常にスリープ状態で、電源を落とさなくても問題ない?
基本的に常にスリープの状態でも特に問題はありません。そこまで大きくないですが、消費電力面など経済的な観点から考えると、仕事で使っている場合、始業時に電源を入れて、就業時に電源を切る。自宅だけで使っているなら、家にい間は基本的に電源入れっぱなし、一定時間使わない場合はスクリーンセーバー機能で画面を消し、さらに使わないならスリープに移行という設定が良いでしょう。
1日の作業が終わったとき電源を落とすような運用方法なら、スリープ状態の電力消費は抑えられます。
画面を閉じてスリープなどの設定は変更できるか
ノートパソコンは画面を閉じてもスリープさせないなど、OSで設定変更が可能です。しばらく使っていないときの画面消灯、消灯からスリープまでの時間設定なども、使い方にあわせてカスタマイズするのもおすすめです。※機種ごとに異なる設定方法もあるため、本記事での詳細説明は割愛します
スリープしたままで予想される問題は
スリープ状態は完全に電源を切っているわけではないので、電力を必要とします。機種により異なりますが、スリープし続けると一定の電力を消費し、バッテリーの残量が減ります。電源につないでいればバッテリーは減りませんが、電力は使用します。
実際にはスリープ状態が一定期間続き、バッテリーの残量が少なくなると、Windowsはハイブリッドスリープという状態に移行します。この状態では、電力も消費しない休止状態になり、万が一バッテリーがなくなっても、データを失うようなことはありません。そのため、スリープしたままで大きな問題が発生することはないです。
パソコンの調子が悪いときなどに電源を落とすことに意味はある?
電源のON/OFFでOSをきれいな状態にするという趣旨で電源を落とす場合、シャットダウンではなく、再起動をすると良いでしょう。
最近のOSは起動速度を高速化するため、通常のシャットダウン、コールドブートではそれまでの設定を引き継ぐので初期状態にはなりません。初期状態にするには再起動操作が必要です。
結局のところ一般的にはどのように使われている?
1日中パソコンを使っているような人の場合は、スマートフォンと同様に電源を切ることは滅多にありません。移動時や使わないときはスリープで、画面を開いたらすぐ復帰で、いつでもすぐ使えるようにしている人が多いようです。
仕事や特定の目的でパソコンを使うときなど、使用時間帯がはっきりしているような場合は、1日の使い初め時に電源を入れ、日中移動する時などはノートパソコンを閉じてスリープ、就業時に電源を落とす使い方が多いようです。
この記事の筆者:上倉 賢
PC(パソコン)のニュースサイトがほとんどなかった10数年以上も前から、個人でノートパソコンに関する情報をWebで発信し続けている。それをきっかけに、現在はノートパソコン専門ライターとして活躍。新聞や雑誌などでもノートパソコン選びの執筆を行っている。