All About ニュース編集部は、2023年9月11~14日の期間、現在実家暮らしをしている人を対象にアンケート調査を実施。毎月の生活費や貯金額、実家暮らしをしている理由などを聞きました。
今回は、福島県いわき市在住・51歳男性のエピソードを紹介します。
回答者のプロフィール&実家の状況
回答者本人:51歳男性在住:福島県いわき市
同居人数:親1人、自分、妻、子ども2人
世帯年収:自分400万円、妻120万円
実家の間取り:1軒家5LDK
職業:会社員
生活費や貯金額は?
実家に入れている生活費:15万円交際費:10万円
毎月のお小遣い:2万円
毎月の貯金額:3万円
貯金総額:80万円
総務省統計局が発表した「家計調査報告 家計収支編(2021年)」によると、35~59歳男性の1カ月の平均消費支出は18万9753円です。そのうち、住居費の平均は2万9396円。ただし、家賃などは地域や条件によって異なるため、住居費を除いた約16万円程度が回答者の属性に近い平均生活費ということになります。
「全員の所得を合わせないと生活出来ない」
現在、実家暮らしを選択している理由は「経済的に余裕がないので全員の所得を合わせないと生活出来ない」と明かしました。「自分の収入と妻のパート収入、親の年金などすべてを合わせて何とか生活出来ているといった感じ」と続けています。しかし、現在子どもが2人いる回答者にとって、実家暮らしは「夫婦共働きのため、親に子供を見ていてもらえるという点ではいい事もある」とのことです。
また、「親も足が不自由になってきて介護らしいことも必要となってきた」と親の介護に関する不安も明かし、さまざまな理由で実家暮らしを選択している旨を告白しました。
無駄に家が広いため、光熱費もかさんでしまう
実家暮らしで苦労していることについては、数多くあるとのことです。その1つは「完全に親の介護が必要なわけではないが、多少の介護のようなものが負担となっている」と明かしました。また、「(家族の)人数が多いため生活に関するものすべてがお金がかかる、そして子供と親とで食の好みも違うため余計な食費等もかかり、いらない負担金が多い 」「一軒家なので固定資産税が毎年かかってくる。そして無駄に家が広いためか光熱費もアパートやマンションに比べて高くなってしまう」と、経済的な面での悩みも告白。
さらに「親と妻の意見が合わず、度々仲裁に入らないといけないストレスがある」と、夫婦が実家へ入ったことで生じた問題についても明かしました。
経済的な理由により実家での生活を選択している回答者。経済的な面や子育ての面ではその恩恵を受けているものの、デメリットもまた大きいようです。そのため「お金があれば家を出たい」と、本音も吐露しました。
※回答者のコメントは原文ママです
この記事の筆者:鎌田 弘 プロフィール
ニュース記事を中心に執筆中のライター。IT企業のメディア担当を経て現在に至る。All AboutおよびAll About ニュースでのライター歴は2年。