朝日新聞などによると、法相の諮問機関「法制審議会」は12日、性犯罪の厳罰化に向けた刑法改正案を決め、金田勝年法相に答申した。案には、強姦罪などの法定刑の引き上げのほか、被害者の告訴がなくとも加害者を起訴できる「非親告罪化」などが盛り込まれたという。答申を受け、法務省は来年の国会に改正法案を提出する見通しという。
強姦罪は「魂の殺人」とされるが、性犯罪被害者は後を絶たない。今回の法改正で加害者に対する罰則は厳しくなるが、事件が起こる前に自らの身を守る対策も講じておきたい。
警視庁が発表するデータによると、強制わいせつや迷惑防止条例違反などは道路上・電車などの屋外、強姦や強制わいせつは一戸建て・中高層住宅などの屋内で発生することが多いという。こうした場所での身の守り方に関して、安全生活アドバイザーの佐伯幸子氏がAll Aboutで以下のように説明をしている。
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些細な行動が危険を招く 外出時の防犯ポイント
■道路上での防犯のポイント
佐伯氏によると、道路上での防犯ポイントは、「携帯電話」だという。通話している場合、その内容にはプライベートな内容が含まれる。大きな声でプライベートな内容を話していれば、個人情報を撒き散らしてしまうことになるため危険だと佐伯氏は述べる。
また、通話している相手の声に集中していたり、歩きスマホをしていたりすると、自分の身に迫る危険、つまり危ない人や危ない車・バイクの接近に気づくのが遅くなってしまう。「電話していると襲われない」という考えには問題があると佐伯氏は警鐘を鳴らす。
■電車の中
電車での防犯ポイントは「乗り降りする場所」だという。降りるときに便利だからと言って、いつも同じ場所から乗り降りをしていると狙われやすく、思わぬ危険を招くという。また、電車内で居眠りをすることも非常に危険である。居眠りをしていると、痴漢被害に遭う確率が上がると、佐伯氏は説明する。
自宅でも安全確認を
自宅は安心だと油断していると、思わぬ危険を招くこともあるという。
屋内での防犯ポイントとしては、「カギの取り扱い」だと佐伯氏は指摘する。「すぐに戻るから」とゴミ捨てに行く合間に玄関のドアを開けたままにしたり、荷物が届いたときにドアを開けたまま、室内にハンコやお金を取りに戻ったりしていると、一瞬の隙にカギを持ち去られてしまう可能性があるという。
他にも、女性の場合では、窓辺にぬいぐるみを飾ったり、おしゃれだからとカフェカーテンを使用したりすることがあるかもしれない。そこから住んでいる人が女性であると推測されたり、カーテンの隙間からのぞかれたり、盗撮をされるなどの被害に遭う危険性が考えられると佐伯氏は述べる。
日常的な行動や些細な動作が犯罪被害に遭う危険性を高めてしまう。被害に遭ってから後悔するのではなく、常日頃から防犯意識を高めていくことが大切だ。
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