1人暮らしではなく、実家暮らしを選ぶ理由は人によってさまざま。経済的な不安や家族の介護など、あらゆる事情が考えられます。中には、1つの理由のみならず、複数の理由から実家暮らしを続けている人も。
All About ニュース編集部は、2023年7月18~27日の期間、現在実家暮らしをしている人を対象にアンケート調査を実施。毎月の生活費や貯金額、実家暮らしをしている理由などを聞きました。
今回は、大阪府茨木市在住・29歳女性のエピソードを紹介します。
回答者のプロフィール&実家の状況
回答者本人:29歳女性在住:大阪府茨木市
同居人数:親2人、自分
世帯年収:父親300万円、母親100万円、自分200万円
実家の間取り:3DK
生活費や貯金額は?
実家に入れている生活費:2万5000円交際費:1万円
毎月のお小遣い:5万円
毎月の貯金額:4万円
貯金総額:180万円
総務省統計局が発表した「家計調査報告書 家計収支編(2021年)」によると、34歳以下女性の1カ月の平均消費支出は16万3767円です。そのうち、住居費の平均は3万8400円ですが、家賃などは地域や条件によって差が出てくるので、住居費を除いた12万円程度が回答者の属性に近い平均生活費ということになります。
回答者に、実家を出る予定の有無を聞くと、現時点では「ない」とし、「収入が低いので」とのこと。さらに、恋愛や結婚願望は「ない」と答え、「面倒くさいと思う」と話しました。
「収入が低く、家賃を支払うのがつらい」
現在、実家暮らしを選んでいるのは「収入が低く、家賃を支払うのがつらい」のが1番の理由だそうです。次いで「両親ともに高齢」という理由も。「両親ともに高齢なので、家事などの手伝いを頼まれるときもあります。一緒に暮らしている方が手間が少ないので、今後も実家暮らしを続けると思います」と、今後のプランについても言及しました。
実家暮らしには「プライベートの犠牲」が伴う
一方、実家暮らしで苦労していることについては「力仕事などを頼まれることが多く、年齢を重ねるごとにつらさを感じます」と述べています。さらに、「食事や入浴などは時間が決まっているので、自由にできないのが窮屈に感じるときがあります。荷物の受け取りなどで、内容を聞かれることがあり、煩わしく思うことがあります」と、実家暮らしの弊害を語りました。
実家暮らしは人と共同生活をするため、プライベートに関する問題は避けられず、その点についてはマイナスな一面であると感じているようです。
とはいえ、実家暮らしをする上でお金に関する悩みについては「ありません」と明かしました。「生活費も一人暮らしと比べればとても少なく、それによって貯金もできています」と、経済的な安定を得る目的については達成しているようです。
※回答者のコメントは原文ママです
この記事の筆者:鎌田 弘 プロフィール
ニュース記事を中心に執筆中のライター。IT企業のメディア担当を経て現在に至る。All AboutおよびAll About ニュースでのライター歴は2年。