実家暮らしを選ぶ理由は人それぞれ。貯金を目的に実家で暮らしている人もいれば、1人暮らしへの不安を感じている人も。中には、経済的な事情、職場へのアクセス、自身の体調、親の介護など、さまざまな事情を抱えている場合もあります。
All About編集部は、2023年5月29日~6月12日の期間、現在実家暮らしをしている人を対象にアンケート調査を実施。毎月の生活費や貯金額、実家暮らしをしている理由などを聞きました。
今回は、沖縄県宜野湾市在住・49歳男性のエピソードを紹介します。
回答者のプロフィール&実家の状況
回答者本人:49歳男性在住:沖縄県宜野湾市
家族構成:母親、自分
世帯年収:母親16万円、自分300万円
実家の間取り:一軒家3階建て(築43年)
職業:派遣社員(プログラマー)
毎月の生活費や貯金額は?
実家に入れている生活費:10万円交際費:10万円
毎月のお小遣い:1万円
毎月の貯金額:3万円
貯金総額:20万円
総務省統計局が発表した「家計調査報告 家計収支編(2021年)」によると、35~59歳男性の1カ月の平均消費支出は18万9753円です。そのうち、住居費の平均は2万9396円。ただし、家賃などは地域や条件によって異なるため、住居費を除いた約16万円程度が回答者の属性に近い平均生活費ということになります。
回答者に、実家を出る予定の有無を聞くと「ない」とし、その理由として「親は高齢で働けなくて年金も少ないです。私の収入で親の生活費もみるため、実家をでる余裕はありません」と話してくれました。
「親とお金のことで喧嘩」年金暮らしの母親との同居に苦労も
現在、恋愛や結婚願望はあるのか聞くと、「ある」と回答。理由は「好きなひとがいるので一緒になりたいため」とのことでした。さらに、実家暮らしを選んでいる理由を尋ねると「親の面倒や生活費を考えたり、また自分の仕事も派遣で先行きが不透明なこともあります。そんななのに実家を出てくらすのはどう考えても無謀としか思えないためです」と話してくれました。自身の将来と母親の生活への不安から、母親との同居を選んだようです。
実家暮らしで苦労していることは「親とお金のことで喧嘩することもしばしばあります。生活が不安定なので節約したくても親と私で金銭感覚もあわないときもあってお金で苦労します。些細なことで喧嘩したり、気を使わないといけません。また、好きなひとを自宅に誘うこともできません。他にも親が体調悪いときの面倒やなにか手続きがあれば役所にいくなどもすべて私がすることです」と、答えてくれました。家族との金銭感覚の不一致は、一緒に生活していく中で課題となるようですね。
※回答者のコメントは原文ママです