>参考:旧帝大・早慶の24卒「就職人気企業」ランキング
Q. 結局、「早慶」ってだけで就職は有利なのですか?
就職活動において、「高学歴」「早慶(早稲田大学・慶應義塾大学)」の学生が有利であるというイメージを持っている人も多いでしょうが、実際のところどうなのでしょうか。もし本当であれば、同じ大学生なのにどうして早慶の学生が有利になることが起こるのでしょうか。
A. 「早慶」の学生が就活で優位性があるのは事実です
「全くそんなことはありません」と言いたいところですが、実際に就活における「早慶」のブランドは強く、いくつかの優位性があるのは事実です。ではなぜ「早慶」は就活で強いのか?1つは私大の中で偏差値がトップクラスなので「学力が高い学生が多い」ということです。多くの就活生が苦戦する筆記試験やWebテストにおいて、大学受験で成果を出せた早慶の学生は高スコアを獲得しやすい傾向にあります。
また「学力が高い」というのは「地頭が良い」だけでなく、「目標に向けて地道な努力をして成果を出せる」という社会でも必要な力としても企業から評価されます。そういった意味でも「受験勉強」は決して無駄な経験ではありません。
学力だけなら旧帝大や国公立大の学生たちも十分に高いですが、早慶のもう1つの強みは「学生数が圧倒的に多いこと」にもあります。就職人気ランキング上位の会社説明会に行けば必ずと言って良いほど早慶の学生がいますし、トップ企業に在籍している社会人の先輩たちも多いので、志望企業のOBOG訪問などにも優位に働くでしょう。就活中に学生同士や社会人から企業や就活に関わるさまざまな情報を得ることは重要です。
そして企業からすると早慶の学生は「ちゃんと遊んでいる学生が多い」というイメージもあり、そこも国公立大の「勤勉で優秀な学生」というイメージとの違いかもしれません。就活という「コミュニケーション力」が高く評価される競争において、勉強だけでなく対人関係が得意なことも重要な要素となります。
「“賢いけれどちゃんと遊ぶところは遊んでいる学生”という企業評価に加えて、学生同士や社会人とのネットワークも豊富」というのが「早慶」が就活で強い理由と言えるでしょう。
ただ「早慶“ってだけ”」で就活が有利になるというわけではなく、「早慶」が持ついろいろな要素を効果的に発揮できると、結果的に、就活がうまくいくのだと考えられます。
小寺 良二 プロフィール
ライフキャリアコンサルタント。米国の大学を卒業後、アクセンチュアを経てリクルートに入社し企業の採用・人材育成に携わる。2009年に独立後は、若者のキャリア支援の専門家として、大学の教員やキャリアカウンセラーに向けた研修、企業・官公庁のプロジェクト支援など多岐にわたって活動中
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