アラブ首長国連邦(UAE)の首長国の1つであるドバイは、実際は貿易で発展してきた国。経済や観光に力を入れていますが、最近はウェルネスツーリズムの旅先としても注目されているんです。
ドバイでも! ウェルネスツーリズムは2023年の旅トレンド
ウェルネスツーリズムとは、健康や美にまつわる体験を通して、心身を健康に、元気にしようとする新しい旅のスタイルのこと。Hotels.comが発表した「2023年の旅行に関する国際意識調査」でも回答者の46%がウェルネストラベルに興味を示しており、2023年のトレンドでもあります。
近年、ドバイではウェルネススポットが増加中。というのもドバイの夏の最高気温は40度を超えることもあり、移動も車が基本で運動不足になりがち。そこで秋には30日間毎日30分間運動することを目指すイベント「ドバイ・フィットネス・チャレンジ」を開催し、国全体で健康意識を高めているからです(ちなみに暑いといってもどの施設も冷房が効いており、屋内施設が充実しているので、観光面はご心配なく!)。
そんなドバイで楽しめる最新のウェルネスツーリズムを紹介します!
朝の水族館を貸し切り! 6万匹以上の魚たちに囲まれる朝ヨガ
ホテル「アトランティス・ザ・パーム」にある水族館「ロスト・チェンバーズ水族館」では、なんとオープン前の早朝に水族館の中でヨガのセッションを受けられます。
目の前には6万匹以上の魚が泳ぐ大水槽。フロアからはヨガマットを敷いていてもひんやり冷たさが伝わってきて、最後に瞑想(めいそう)をしていると、まるで深い海の底にいるような不思議な気持ちに。ちなみにヨガは、インナーマッスルが鍛えられるといわれるハタヨガというスタイルなので、体をしっかり動かしたい男性にもおすすめです。
・Underwater Yoga At The Lost Chambers Aquarium
絶景! 世界一の高さにある360度プールでのウェルネス体験
高いところ&絶景好きにおすすめなのが、「オーラ・スカイプール」。ここは地上200メートル、世界一高い場所にある360度のインフィニティプールです。プールといってもガシガシ泳ぐのではなく、景色を見ながら歩く感じですが、絶景につられてつい何周もしてしまうので、水中ウォーキングだけでもいい運動に。
タイミングが合えば、週4日のモーニングヨガ、満月の夜の陰ヨガなどのウェルネスプログラム(有料)にも参加できます。
・AURA SKYPOO
連日行列! 最新鋭の機器を使ったミニゴルフゲーム
生涯スポーツともいわれるゴルフは、コロナ禍で始めた人も多いよう。実はドバイはゴルフ天国。ゴルフ場の数が多く、全てのコースが街の中心から車で約25分以内とアクセス至便。
その1つで、各種トーナメントも行われる由緒あるゴルフコース「エミレーツゴルフクラブ」の中に、2021年1月にユニークなスポーツ&エンターテインメント施設「トップゴルフ」ができました。
ここは、ハイテクを駆使して、ゲーム感覚で打ちっぱなしを楽しめる場所。マイクロチップが埋め込まれたゴルフボールはリアルタイムで軌道が測定され、落下点によって得点がつきます。
冷房設備のあるブースなので、夏も快適。食事もできお酒もOKなので、地元の人がパーティーなどで使うこともあるとか。予約ができないため、週末は待ち行列ができるほどの人気です。
もちろん、本格的なゴルフを楽しむのもアリ。芝生の背景には、高層ビルが広がるコースはドバイならでは!
・Topgolf Dubai
景色も癒し! 夢見心地のホテルスパ
ウェルネスツーリズムに欠かせないスパも充実。ドバイらしい贅沢な気分に浸るなら、ホテルスパがイチオシ。今回体験したのは、2022年4月にオープンしたホテル「Wドバイ-ミナセヤヒ」のスパ「BAR-B(バービー)」。
人気は各種マッサージ。マッサージオイルなどは、日本未上陸のロンドン発のスキンケアブランド「111SKIN」で、今回体験した「The Serenity Experience」というコースでは、月下香やライムの香りのするオイルを使用。適度な力加減で全身をほぐしてくれて、終わった後は、体が軽くなった感覚に。深い眠りの世界へといざなわれてしまう人も多いはずです。
・BAR-B Spa
インスタ映え抜群! おしゃれなヴィーガン・ベジタリアンカフェ
ヘルシーな食も旅を彩る重要な要素です。ドバイは世界中からさまざまな国籍の働く人や観光客が集まっているため、食の選択肢も豊富。世界の食のトレンドが分かる場所でもあり、今はベジタリアンやヴィーガン料理が増えています。
朝昼晩いつでも訪れたいのが、2021年3月にオープンした「バウンティー・ビーツ」。ここはヴィーガン(完全菜食主義)、ベジタリアン(菜食主義)、グルテンフリーのメニューが充実しているカフェ。ドバイ・マリーナに次ぐ2店舗目として、ホテル「ルメリディアン・ミナセヤヒ・ビーチリゾート&ウォーターパーク」内にオープンしました。店内のインテリアもかわいらしく、インスタ映えする撮影スポットとしても人気です。
専門店ではありませんが、ヴィーガンやベジタリアンメニューが多く、メニューにはヴィーガンの(V)以外に、ナッツ(N)や乳製品(D)、卵(E)の頭文字が書かれ、カロリーも併記されています。
ちなみにメニューの名前の付け方は、ちょっとシャレが効いています。アボカドがのったトーストは「BRAVOCADO」(BRAVOとAvocadoを組み合わせた造語)。ヴィーガンメニューのカリフラワーステーキは「Caul me steak!」(Call(呼ぶ)とカリフラワー(cauliflower)をかけている)。ちょっとダジャレっぽいネーミングなのです。
シェフがインド人ということもあり、スパイス使いが上手で、後を引くおいしさ。例えば、マグロのタタキは炒ったゴマを回りにまぶして香ばしく、ラディッシュが見た目のかわいいアクセント。ショウガの効いたソースもよく合います。
・Bounty Beets at Le Meridien Mina Seyahi.
ノリのよいビーチクラブでもベジタリアン料理に舌鼓
「え、ここに?」と思うような店にも、ベジタリアンやヴィーガンメニューがあります。人工島「パーム・ジュメイラ」のパーム・ウェスト・ビーチに2022年6月にオープンした「プラヤビーチクラブ」もその1つ。
砂が敷かれたテラス席には、ノリのよい音楽が流れ、イマドキな感じ。ともすればジャンクなフードが出てきてもおかしくなさそうですが、実は本格的なベジタリアン・ヴィーガンの専用のメニューが充実しています。
店を率いるのはペルー出身でスペインやカナダの有名レストランで研さんを積んだシェフ、カルロ・ヴァレンティノ氏。料理は、セビーチェやティラディートといったペルーの魚料理や日系ペルー料理(ペルーへ移民した日本人たちが現地の食材で作った料理)をインスピレーションの源にしているそう。
例えばペルーの代表料理である魚のマリネ「セビーチェ」は、ベジタリアンバージョンとして魚のかわりにシイタケを使ったバージョンが用意されていました。
ほかにも「トリュフとネギのにぎり」のような、日本人には親しみやすくそれでいて新鮮なメニューも!
旅先ではついいつもより食べ過ぎたり、飲みすぎたりしてしまうので、ヘルシーフードで胃袋を調整できるとうれしいですね。
・Playa Dubai - Beach Restaurant
ウェルネスの選択肢も多彩ドバイ。ちなみに現在、空調システムを備えた全天候型の全長93キロのサイクリング・ランニング専用道路も計画中だとか。やはりスケールが違いますね。 異国情緒漂う国でのウェルネス旅、おすすめです!
ドバイの観光情報HP:Visit Dubai
取材協力:ドバイ経済観光庁
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