上場企業68社が「賃上げ・手当支給」、平均は6万7120円。最高額15万円を支給した企業はどこ?

東京商工リサーチは、2022年7月以降の急激な物価高を背景として、給与水準の引き上げや手当(一時金)の支給を実施または公表した上場企業68社の調査を行いました。10万円以上を支給するのは8社で、サイボウズが15万円で最高額となっています。

東京商工リサーチは、2022年7月以降の急激な物価高を背景として、給与水準の引き上げや手当(一時金、臨時賞与含む)の支給を実施または公表した上場企業68社の調査を行いました。
 

手当の最高額は15万円。支給した会社は「サイボウズ」

支給形態別

上場企業68社のうち、41社が手当を支給しました。そのうち支給金額が判明した25社の平均額は、6万7120円(中央値5万円)でした。10万円以上を支給する企業は8社で、サイボウズが15万円で最高額となっています。

また68社中25社は賃金のベースアップを実施。2社は、手当とベースアップ両方を実施したとのことです。
 

「製造業」が最多。円安の影響で好調に推移

業種別

物価高で手当支給、賃上げを公表した業種は、「製造」が17社(25.00%)と最も多くなっています。2022年夏からの急激な円安の影響もあり、電気機器や化学、機械メーカーなどが好調に推移しているようです。

次いで、「情報通信」(15社、22.06%)、「サービス業」(11社、16.18%)、「卸売」(7社、10.29%)と続きます。一方、コロナ禍の影響を大きく受けた「外食」(6社、8.82%)、「小売」(5社、7.35%)も、手当支給や賃上げを実施する意向が見られました。
 

44%の企業が「3万1円〜5万円」を支給

手当支給額別

支給額別に手当を見ると、3万1円~5万円が11社(44%)と最も多くなっています。

給与に組み込む企業が多い中、コロプラは2023年1月から12月まで毎月1万円ずつ支給する方法を取るなど、金額だけでなく支給方法にも各社で特徴が見られました。


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