2月28日はビスケットの日! 全国ビスケット協会によって、1980年に制定されました。
今回はアメリカのビスケットとイギリスのビスケットの違いなど、「違いの分かる人」になれるビスケットの豆知識をご紹介します。
なぜ2月28日がビスケットの日なのか
2月28日がビスケットの日になっているのは、日本のビスケットの歴史に由来しています。
江戸末期、水戸藩士の柴田方庵が、外国人向けに作られていたビスケットを「保存できる食糧」として注目。長崎留学中に製法を学び、1855年2月28日、同じ水戸藩の萩信之助に「パン・ビスコイト製法書」を送りました。
これが、日本でビスケットが作られたことが明確に分かる最も古い記録です。この日にちなんで、2月28日がビスケットの日に制定されました。
「ビスケット」と「クッキー」の違い
ビスケット(biscuit)とは、小麦粉を主原料とする焼き菓子で、主に固めのものを指します。「2度焼いたパン」を意味するラテン語が語源です。
一方のクッキー(cookie)も、同じく小麦粉を主原料とする焼き菓子の総称。「小さなケーキ」を意味する中世オランダ語が語源です。
日本においては、高級品とされていた「クッキー」という名称で安価なビスケットを売ると消費者に誤解を与えると懸念した全国ビスケット協会が、1971年に「ビスケット類の表示に関する公正競争規約」を制定。
規約では「ビスケットの中でも手作り風の見た目で原材料中の糖分と脂肪分の合計が40%以上のものがクッキー」と定義されています。
なお、イギリスではどちらもビスケットと呼び、アメリカではどちらもクッキーと呼びます。
イギリスとアメリカのビスケットの違い
上述の通り、イギリスのビスケットは日本のビスケットと同じ焼き菓子を指します。
一方、アメリカのビスケットは、イギリスのスコーンのような速成パンのこと。動物性のバターを使うスコーンに比べて、植物性のショートニングを使うため油気が少なくあっさりしているのが特徴です。
日本でもケンタッキーフライドチキンがこのタイプのビスケットを販売しているので、馴染み深い方も多いはず。ただ、ケンタッキーのビスケットはドーナツのように穴が空いていますが、一般的なアメリカのビスケットにこのような特徴はありません。
これは日本のケンタッキー独自の形。日本発売開始の1987年当時、穴はありませんでしたが、熱が均一に通らないことで形がいびつでした。それを避けるための解決策として、穴を開けるようになったのが始まりです。
形の美しいものを食べてほしいという、日本らしい気遣いから生まれた形だったんですね。
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