2月17日は天使のささやきの日!
「天気のささやき」と呼ばれる珍しい気象現象にまつわる記念日です。
今回は、天気のささやきとはどういう現象なのか、「違いの分かる人」になれるダイヤモンドダストの豆知識をご紹介します。
天使のささやきってどんな天気?
天使のささやきとは、大気中の水蒸気が凍ってできた小さな氷晶(氷の結晶)が降る気象現象である「細氷」のこと。太陽光に反射して輝いて見えるため、その神々しい光景から「天使のささやき」と呼ばれます。
また、ダイヤモンドのようにも見えることから「ダイヤモンドダスト」とも呼ばれています。
気温がマイナス10℃以下、快晴であることなど、いくつかの条件があるため、寒冷地方の厳冬期におけるよく晴れた朝など限られた状況のみで観測される珍しい現象です。
「細氷」と「氷霧」の違い
細氷(天使のささやき/ダイヤモンドダスト)とよく似た現象に「氷霧」があります。
氷霧とは、空気中の水蒸気が小さな氷の結晶となって待機中に浮かんでいる状態のこと。細氷が降水現象、すなわち「雪」の一種であるのに対して、氷霧は氷晶が浮遊している状態、すなわち「霧」の一種であるという違いがあります。
また、細氷のほうが、氷が大きく視程(肉眼で見通せる最大距離)も1km以上であるのに対して、氷霧の方は氷が小さく視程も1キロ未満と、大きさや見通しにも差があります。
天使のささやきを聴く集いがある
2月17日が天使のささやきの日となっているのは、1978年のこの日、北海道の幌加内町でそれまでの国内最低気温を0.2℃下回るマイナス41.2℃が記録されたことにちなんで、同町によって制定されました。
観測地点が気象庁の記録対象から外れていたため非公式となっていますが、同町では「最寒の地記念公園クリスタルパーク」を開園するなど、町の名物として掲げています。
毎年2月17日ごろには、寒さの体験などが楽しめる「天使のささやきを聴く集い」というイベントも実施されています。ダイヤモンドダストを「見る」のではなく、天使のささやきを「聴く」というのがおしゃれですね。
珍しい気象現象なので、必ずしも観測できるわけではありませんが、運が良ければ「聴ける」かもしれません……! お近くにお住まいの人、あるいは来年ご旅行予定の人は、足を運んでみてはいかがでしょうか。
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