2月8日は郵便マークの日! 1887年のこの日に告示されたことに由来しています。
今回は郵便マークが「〒」である理由など、「違いの分かる人」になれる郵便マークの豆知識をご紹介します。
郵便マークが「〒」である理由
郵便マークとは、かつて郵便事業を担当していた逓信省が考案した、日本の郵便事業・郵便局のシンボルマーク。
現在まで引き継がれ、日本郵政グループのブランドマークにもなっています。
1887年の2月8日に逓信省から発表されましたが、実はこのとき告示されたマークは「〒」ではなく、アルファベットの「T」でした。
その数日後、先の告示は誤りであり、正しいのは「〒」であると訂正されました。
この経緯に関しては諸説ありますが、「T」が国際郵便の取り扱いにおける「郵便料金不足のマーク」として世界的に使われているため、訂正したというのが一般的になっています。
訂正して「〒」とした理由も諸説あり、「テイシンショウのテ」という説や、「単純に棒を一本足した」という説の2つが有力とされています。
そもそも「T」にした理由も、「TeishinのT」とも「漢字の丁(てい)」とも言われています。
なお、一般的には郵便マークと呼ばれていますが、日本産業規格(JIS)において、正式には「郵便記号」と呼称されます。
その場合、郵便マークとは〒が顔になった「〠」のこと、いわゆる顔郵便マークを指します。
ハガキや封筒に「〒」は書かなくていい
無地のハガキや封筒に郵便番号を書くとき、「〒000-0000」というように、番号の前に「〒」を書く方は多いと思います。
しかし、実はこの「〒」は不要。内国郵便約款には「記載できません」と、むしろ書いてはいけないものとされています。
その理由は、郵便物を読み取る区分機が読み取りエラーとなってしまうから。そうなると、人が画像データを確認して手入力することになります。
局員の手間がかかりますし、万一の誤配にもつながる可能性もあるので、書かない方が無難です。
なお、郵便番号は逆にきちんと書きましょう。書かなくても人が住所で判断しますが、やはり一手間あるため、遅延する可能性もあります。
郵便番号は「〒」なしで、機械でも読めるようにはっきりと書くようにしましょう。
ナンバーくんって覚えてる?
顔郵便マークに封筒の胴体と手足がついた「ナンバーくん」を覚えていますか?
1966年に導入された定形郵便制度をPRするキャラクターとして登場し、その2年後の郵便番号導入の際には、記念切手も発売。その後もパンフレットや消印、郵便小包にも印刷されて親しまれていました。
しかし、1998年に郵便番号7桁化をPRする新キャラクターの「ポストン」が登場。7桁の郵便番号枠を頭に付けた子どもの顔で、胴体は封筒ではなくポストになっています。
このポストンの普及に伴い、ナンバーくんはマスコットを引退し、急速に姿を消しました。
しかし顔郵便マークは古くからあり、文字コードにも残っているので、何も引退させることはなかったのにと思ってしまいます。
ナンバーくんが郵便番号枠を頭に付けるんじゃダメだったのか……?
とはいえ、鳴り物入りで登場したポストンも郵便番号7桁が当たり前になり、郵政民営化した今ではほとんど見かけません。
郵便キャラクターの世界も、盛者必衰なのかもしれませんね。
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