横浜・元町に本店を構えるベーカリーチェーン店「ポンパドウル」は、牛丼チェーン・吉野家の玉ねぎ端材から生まれた玉ねぎパウダー使用のオニオンブレッド4種を2月2日から発売。どのようなパンなのかさっそく食べてみました(画像はすべて筆者撮影)。
吉野家の玉ねぎ端材の有効活用を模索
ポンパドウルが発売したオニオンブレッドは、フードテックベンチャーのASTRA FOOD PLAN、吉野家ホールディングス(以下、吉野家)との共同プロジェクトとして開発されたものです。
吉野家の野菜加工工場では、牛丼用の玉ねぎをスライス加工して各店舗に配送しています。剥き玉ねぎを機械にかけて芯をくり抜き、スライスする工程で牛丼用玉ねぎとして規格に合わない端材が発生し、廃棄されていました。その量は多いときで1日500㎏程度。
吉野家では、これまで工場で発生するキャベツや白菜の端材は動物用の飼料として動物園等に寄付するなどして、廃棄量を減らすための努力をしてきました。しかし、玉ねぎに含まれる成分によって、人間以外の動物は中毒症状を起こす場合もあり、飼料としての活用ができず、堆肥化や全量廃棄せざるを得ませんでした。
玉ねぎの端材は牛丼の規格に合わないだけで、本来おいしく食べられる部分も多いため、吉野家ではかねてより有効利用を模索していたのです。
おいしくて地球にもやさしい玉ねぎパウダーとは
その中で、ASTRA FOOD PLANが開発提供する乾燥・殺菌装置「過熱蒸煎機」による玉ねぎ端材の粉末化・アップサイクルを行うプロジェクトが2022年2月よりスタートしました。
過熱蒸煎は、400℃前後の高温スチームの過熱水蒸気を用いて食材の風味の劣化と酸化を抑え、栄養価を残しながら殺菌・乾燥を行うASTRA FOOD PLAN独自の技術です。
過熱蒸煎機によって粉末化した玉ねぎは、芯の部分と可食部は見た目にも食感的にも遜色ない状態で、非常に香り高く、甘み、うまみのある仕上がりとなりました。
そして、ASTRA FOOD PLANは、過熱蒸煎した玉ねぎパウダーを製パン用の原料としてポンパドウルに提案し、製品化を依頼。玉ねぎパウダーを使用したオニオンブレッド4種が誕生しました。
玉ねぎパウダー使用のオニオンブレッドを食べてみた
玉ねぎパウダーを使った4種類のオニオンブレッドのうち3種類を購入し、食べてみました。
- 玉ねぎパン
最初は、玉ねぎパンから。パンの包装を開けると玉ねぎの香りが強く感じられ、食欲をそそります。ふんわりソフトな食感で、玉ねぎパウダーといっしょにふりかけたパルメザンチーズが香ばしさを引き立てていました。
- ダブルオニオンブレッド
次は、ダブルオニオンブレッド。玉ねぎパウダーといっしょにシャキシャキの玉ねぎがトッピングされていて、より玉ねぎ感を楽しむことができます。パン生地の中にはベーコンも入っていて、食べ応えがありました。
- ダブルオニオンピザ
最後は、ダブルオニオンピザ。こちらもシャキシャキの玉ねぎがトッピングされ、トマトソースとバジルペーストとの相性も抜群でした。
このほか、ミニオニオンブレッド(税込216円)があります。
この玉ねぎパウダーを使った4種類のオニオンブレッドは、全国のポンパドウル26店舗および通信販売で購入できます(販売状況により早期終売する場合あり)。
<販売店舗>
元町本店・藤沢店・そごう横浜店・厚木店・相模大野店・溝口店・綱島店・ダイヤキッチン店・ジョイナス店・武蔵小杉店・小田急新宿店・六本木本店・町田店・蒲田店・池袋ISP店・東部池袋店・赤羽店・調布店・北千住店・新越谷店・千葉店・船橋店・名古屋店・岡山店・小倉店・熊本店
・通信販売:https://www.pompadour.co.jp/eshop/
ポンパドウルによると、パウダーを添加した生地とパウダーを混ぜていない生地を比較したところ、製パン性にマイナスな影響を及ぼしていないとのこと。今後は玉ねぎだけでなくさまざまな野菜粉末をパン作りに活かしていきたいそうです。
・URL:https://www.pompadour.co.jp/
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