1月22日は飛行船の日!
1916年のこの日、初の国産飛行船である「雄飛号」が飛行実験を成功させたことにちなんで制定されました。
今回は「飛行船」と「飛行機」の違いなど、「違いの分かる人」になれる飛行船の豆知識をご紹介します。
「飛行船」と「飛行機」の違い
飛行船(airship)は、空気より比重の小さい気体を充填して浮揚し、推進用のエンジンや舵をとるための尾翼などによって操縦可能にしたもの。
20世紀前半までは、大西洋横断航路など、旅客運行に使われていました。
1937年に発生したヒンデンブルク号の爆発事故以降、水素ではなく不燃性のヘリウムが採用されることになり、現在では主に広告宣伝用や観測用として使われています。
一方の飛行機(airplane)は、エンジンなどで前方への推力を得て加速前進し、その前進移動と主翼によって発生する揚力で滑空・浮上するもの。
どちらも大気中を飛行する機械の総称である「航空機」の一種ですが、平均の密度が空気より軽い飛行船は「軽航空機」、空気より重い飛行機は「重航空機」に分類されます。
なお、飛行機はさらに重航空機の中の「固定翼機」に分類されます。
他の重航空機として、動力を持たないグライダーなどは「滑空機」、動力はあるが翼が固定されずに回転するヘリコプターなどは「回転翼機」に分類されます。
「飛行船」と「気球」の違い
気球(balloon)とは、風船状の機体に空気より軽い気体を詰めて浮力を得るもの。
バーナーなどで熱した空気を使うものは「熱気球」、飛行船と同じく水素やヘリウムを使うものは「ガス気球」に呼ばれます。
なお、熱した空気とガスの両方を利用するものは「ロジェ気球」とされ、これは初めてこの方式での飛行に挑戦したピラートル・ド・ロジェの名前にちなんだもの。
飛行船と同じく「軽航空機」に分類されますが、飛行船との違いは、エンジンを積んでいないため、横移動の推進装置を持たないこと。
その反面、上下移動は簡単にできるので、周囲の風向きや風速を読み取って移動できますが、細かい運航予定は立てられないため、貨物運搬や定期便などには適さないとされています。
最初に誕生したのはどれ?
飛行船、飛行機、気球の中で、1番最初に誕生したものはどれでしょうか。
正解は、気球です。1783年、フランスのモンゴルフィエ兄弟が、熱気球による史上初の有人飛行が成功させました。
搭乗したのは上述した「ロジェ気球」のピラートル・ド・ロジェと、フランソワ・ダルランド侯爵。
このときの飛行時間は約25分、 パリの上空約910mの高さまで上がり、約9kmほど移動したそうです。
飛行船の世界初は1852年。こちらもフランスのアンリ・ジファールが、蒸気機関による飛行船の試験飛行を成功させました。
フランスって、実は航空機先進国だったんですね……!
そして、飛行機の世界初は1903年。こちらはアメリカの、かの有名なライト兄弟が成し遂げています。
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