仏頂面(ぶっちょうづら)とは? 意味や使い方、仏頂面な人の心理的特徴を解説

よく耳にする「仏頂面」という言葉ですが、その意味を正しく理解できている方は少ないはず。正しい読み方は「ぶっちょうづら」「ぶっちょうつら」のどちらなのでしょうか。この記事では、「仏頂面」についてくわしく解説していきます。

「仏頂面」とは? 読み方や意味、正しい使い方
「仏頂面」とは? 読み方や意味、正しい使い方

よく耳にする「仏頂面」という言葉ですが、どのような意味があるのか理解できている方は少ないはず。また正しい読み方は、「ぶっちょうづら」と「ぶっちょうつら」のどちらなのでしょうか? 

今回は、「仏頂面」の意味や正しい読み方を解説していきます。
 

<目次>
「仏頂面(ぶっちょうづら)」の意味とは
「仏頂面」の正しい読み方
「仏頂面な人」ってどんな人? 心理的特徴は?
「仏頂面」の語源
「仏頂面」の意味は「不承面(ふしょうづら)」

「仏頂面(ぶっちょうづら)」の意味とは

「仏頂面」とは、表情が無表情であることを指す言葉です。

具体的には、顔の筋肉が緊張していて表情が読み取りにくく、感情をあまり表に出さない状態を指します。

「仏頂面」の正しい読み方

ふくれっ面のことを「仏頂面」といい、このことから「ぶっちょうづら」と読まれることがあるようです。

「仏頂面な人」ってどんな人? 心理的特徴は?

「仏頂面な人」の心理的特徴は以下のようなものです。

1. 感情の表現が少ない:仏頂面な人は、感情を表に出すことが少ない傾向があります。笑顔や驚きなどの表情が少なく、感情を抑制しているように見えます。

2. 内向的な性格:仏頂面な人は、内向的な性格を持つことが多いです。自己表現が苦手で、他人とのコミュニケーションを避ける傾向があります。

3. 緊張や不安の表れ:仏頂面な人は、緊張や不安を感じている場合があります。表情を抑制することで、自分の感情を隠そうとしている可能性があります。

4. 社交的な場面での苦手意識:仏頂面な人は、社交的な場面で苦手意識を感じることがあります。他人との関わりを避けるために、表情を抑制することがあります。

5. 内面の豊かさ:仏頂面な人は、内面の豊かさを持っていることがあります。感情を表に出さない代わりに、内面で深く考えたり感じたりすることができる傾向があります。

ただし、これらの特徴は個人によって異なる場合があります。仏頂面な人に対しては、理解と配慮を持って接することが大切です。

「仏頂面」の語源

それでは、この「ぶっちょうづら」の語源はどこから来たのでしょう。

『語源由来辞典』では、仏頂面で用いられる仏頂は仏様のことであるとの記載があります。

仏頂面の「仏頂」は「仏頂尊」のことで、仏頂尊とはお釈迦様の頭上(仏頂)に宿る広大無辺の功徳から生まれた仏である。
仏頂尊の面相は知恵に優れ、威厳に満ちているが、無愛想で不機嫌にも見えることから「仏頂面」という言葉が生まれたと考えられている。
その他、嫌そうな顔つきの「不承面(ぶしょうづら)」が転じたとする説や、ふて腐れた顔つきの「不貞面(ふてづら)」から「仏頂面」になったとする説もある。
音変化後に「仏頂面」の字が当てられたとすれば、考えられる説である。
(語源由来辞典)

威厳と知性にあふれた仏様のお顔が無愛想にも見えることから、仏頂面が生まれたのですね。

しかし、『くらしの仏教語豆事典(本願寺出版社)』では、以下のような記載がありました。

 仏頂面はいけませんよ

 お金や物がなくても誰にでもできるほどこしである 「無財むざいの七施しちせ」には、「やさしい言葉で相手に接するほどこし」や、「善意に満ちた和やかな顔と明るい姿で相手に接するほどこし」があります。

 人間関係にはたいへん大切な態度ですが、心に余裕がなければなかなかできるものではありません。現代のような殺伐とした世の中では、なおさらですね。

 しかし、そんな世の中だからこそ、教えにあるように、相手のこころを汲み取ってよく受け入れ、「和顔愛語」を忘れないようにしたいものですね。
(『くらしの仏教語豆事典』)

仏教の教えでも仏頂面でいてはいけませんと説かれています。


なかには、真剣に物事に取り組んでいるときに使われる言葉でもあります。

  • 仏頂面になって、明日の学科試験に向けた勉強や問題の対策を一生懸命行っている。
  • 彼女は仏頂面で、決勝戦に向けての試合の練習をしている。

仏頂面の対義語が「えびす顔」とされています。えびす顔は、にこにこした顔とされています。 

「仏頂面」の意味は「不承面(ふしょうづら)」

仏頂面は、「ぶっちょうづら」と読みます。仏頂面はふくれつらのことをいうので「ぶっちょうつら」と読んでしまいがちですが、これは間違いですので、「ぶっちょうづら」と読ませましょう。
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