2022年7月8日、厚生労働省は、女性活躍推進法に関する制度改正により、常時雇用する労働者が301人以上の事業主を対象として「男女の賃金の差異」が情報公表の必須項目になることを発表しました。
この動きを受け、ビースタイル ホールディングスは、「男女の賃金格差」に関するアンケート調査結果を公表。同調査は、主婦層を中心とする就労志向の女性569人を対象に、インターネット上で実施しました(調査期間:2022年7月12〜19日)。
「男女の賃金差」に不公平さを感じる人は、年代が上がるにつれ増加
「同じ仕事をしているのに、女性と男性との間で賃金差があり、不公平だと感じたことはありますか(単一回答)」という質問に対する回答を年代別に比較しました。
「不公平だと感じたことがある」と回答した人の割合が、30代以下の女性では37.3%。40代、50代と年代が上がるごとに、徐々に割合が大きくなり、60代以上の女性では72.4%を占めました。
男女の差は「賃金差」だけじゃない? 「出世」に差を感じる人も
不公平だと感じたことがあると回答した人からは、「今は、パートや派遣を選んで仕事しているが、正社員で仕事をしていた頃は、確かに差がありました。先輩女性社員は、勤務時間の条件等が一緒であっても、たとえ同期でも男性の方が役職に就いてました(50代:今は働いていない)」「対象者の職能に男女差がない場合でも、同じ職責に到達(出世)するまでの時間に男女差があり、賃金差を提示しても根本的な部分は変わらないと思う(50代:正社員)」などのコメントが集まりました。男女で勤務条件や職能が同じでも、賃金差だけではなく、出世の状況にも差を感じている人が多いようです。
「賃金差というよりは、機会均等ではない」の声も
ほかにも、「男性よりも女性の方が非正規雇用の割合が多い事もあって賃金格差が生まれている事もとても重要な事実であり、また正規雇用と非正規雇用の格差が色々な面で(賃金、福利厚生、待遇等)大きく生じていると実際に自身で実感している(20代:派遣社員)」「日本は男子は正規雇用が1番で女性は非正規雇用でもいいだろうと思っている。実際には安定は女性も男性も同じでいいはず(40代:派遣社員)」など、女性の非正規雇用率について言及する人もいました。さらに「まだまだ女性は家族等自分以外の環境や都合で仕事を辞めたり不本意な変化を強いられたりするため継続的な勤務という点では信用されていないところが大きく、それが賃金格差にも繋がっていると思います(60代:今は働いていない)」など、家庭とのバランスを強いられる場面が多いとの声も。
また、「男女差というのはかなり減ってきていると思うが、賃金差というよりは、機会均等ではない気がする(50代:SOHO/在宅ワーク)」という声もあるように、「賃金差」の是正よりも、雇用における男女の「機会均等」を求める声も多く集まりました。
※回答者のコメントは原文ママです
【おすすめ記事】
・2023年卒「女性の就職人気企業」ランキング! 2位は電子コミックが好調な「講談社」、1位は?
・女性が「仕事を辞めてもいい」と思える結婚相手の平均年収、2位「800~1000万円」、1位は?
・妻に「仕事と子育てを両立してほしい」男性は過去最多。DINKsに専業主婦…女性3人の現実的な選択と本音
・世帯年収1050万円の40代女性 「欲しいものはとりあえずフリマアプリで探す」と節約ぶりを語る
・女性が選ぶ「転職してみたい企業」ランキング! 2位は「トヨタ自動車」、1位は?
【関連リンク】
・プレスリリース