M世代の韓国エンタメウォッチャー・K-POPゆりこと、K-POPファンのZ世代編集者が韓国のアイドル事情や気になったトピックについてゆるっと本音で語る【K-POPゆりこの沼る韓国エンタメトーク】。韓国エンタメ初心者からベテランまで、これを読めば韓国エンタメに“沼る”こと間違いなし!
#2は「K-POPファンの賢いSNS生活」と題し、SNSの上手な活用方法や注意点について探っていきます。
【#1はこちら】
「SNS」と共に育つZ世代のK-POPファンたち
K-POPゆりこ(以下 ゆりこ):今回のテーマは「K-POP×SNS」ですが、矢野さんがK-POPを聴き始めたきっかけって何でしたか? やはり世代的にSNSやYouTube?
編集担当・矢野(以下 矢野):実は僕の場合、中学時代に母がよく東方神起やBIGBANG、少女時代を聴いていたのでその影響が大きいと思います。家や車の中でかかっていて、格好いいなって思いまして。
ゆりこ:お母さまがK-POPファンだったんですね。
矢野:うーん、うちの母はいわゆる「K-POPペン」ではないんですよ。ヒット曲は一通り聴いてみるミーハーなタイプなんです。それに若い頃アメリカに住んでいたからか、根っからの洋楽好きで。だから純粋に音楽自体が刺さったのだと思います。
ゆりこ:なるほど。これまで出会ったZ世代のK-POPファンにお話を聞くと「SNS・YouTubeきっかけ」と「韓流ファンの親きっかけ」という2パターンがほとんどで、後者も多いです。韓流も世襲制なのねと。矢野さんのお話を聞いて、第一次K-POPブームはライトなリスナーとその家族にも影響を与えたのだな、と改めて再認識しました。洋楽ファンのお母さまにも刺さったというのは納得です。当時から「グローバル化」はK-POP業界全体の目標だったはずなので。
矢野:すでにいろいろな場所で語られている内容ですが、K-POPアイドルのクオリティ、何をとっても高いですよね。格好いい、かわいい人たちがそのルックスのパワーに頼らずに歌やダンスを極めようとしている姿に感動します。この激しいダンスの中、こんなに歌えるの? っていう驚き。BTSのダンスなんて素人の僕から見ても難易度が高いのが伝わるんですよ。
ゆりこ:「あたりまえ」の基準が高いですよね。ビジュアルやキャラクターの魅力でパフォーマンスの力不足をカバーさせてくれない厳しさを感じます。別問題として切り分けられているというか。アーティスト本人はもちろん、事務所にも「タレント」ではなく「アーティスト」を育成しているという意識があると思います。
矢野:それでもって、かなりの頻度で素顔が垣間見えるような無防備な姿を公開してくれるじゃないですか。あれはズルいですよ! 僕はTWICEのピクニック映像を見て「こんなん好きになるに決まってんだろ〜」って思いました(笑)。ステージやMVでの格好いい姿とのギャップ萌えは不可避です。
ゆりこ:日本の大手事務所だったら許可しないだろうなと思う映像や企画もありますもんね(笑)。K-POPがなぜこんなに支持されるのかという理由の1つでもあるのですが、いかにファンに寄り添えるか、近くに感じでもらえるかを大事にしている。トップクラスに成長してもファンと「ヨントン(映像通話)」で交流したり、生配信で直接質問に答えたり。遠い存在のはずなのに身近に感じられる瞬間があるとズブズブ“沼る”。
矢野:スマホ1つで推しとつながれちゃう錯覚? 感覚がありますね。そういうところも「うまいな」と思ったりしますね。あと、公式発だけじゃなくファン発の情報や考察もかなり面白いです。
ゆりこ:一方的に情報を享受しているのではなく、ファンも作り出して貢献するギブ&ギブモアの世界ですよね。
矢野:オンライン上での活動が活発な分野だからこその楽しみ方や、逆に懸念点もあると思っています。祭りも炎上も同時に起こる特殊な場ですから。なので今回のテーマは「K-POPファンの賢いSNS生活」にさせていただきました。前置きが長くなりましたが本題に入りましょうか。