7月7日はカルピスの日!
1919年7月7日、カルピス株式会社の前身である株式会社ラクトーが、日本初の乳酸菌飲料となる「カルピス」を発売したことにちなんで制定されました。
今回は「原液を水で割ったカルピス」と「カルピスウォーター」の違いなど、知っているようで知らないカルピス用語をご紹介します!
「カルピス」の名付け親は『赤とんぼ』の山田耕筰
カルピスは、創業者である三島海雲さんが内モンゴル滞在中に飲んだ酸乳(乳を乳酸菌で発酵させたもの)を参考にして開発した乳酸菌飲料。
名前の由来は、「カルシウム」とサンスクリット語の「サルピス(熟酥)」を掛け合わせたもの。熟酥とは、仏教における五味(牛乳を精製する過程で生じる五段階の味)のうち、上から二番目にあたります。
最上位である「サルピルマンダ(醍醐)」と掛け合わせて「カルピル」とする案もありましたが、『赤とんぼ』などで知られる作曲家であり、音声学の権威でもある山田耕筰さんに相談したところ、響きが良く、非常に発展性のある名前であるとして「カルピス」に決まったそうです。
なお、英語の「カウピス(牛の尿)」と聞き間違えられてしまうことを避けるため、アメリカでは「カルピコ」という名称で販売されています。
「カルピスウォーター」と「カルピスソーダ」どっちが先?
カルピスの原液が発売されたのは1919年。その次に発売されたのがカルピスウォーター、と思いきや、実はカルピスソーダの方が先。原液発売の54年後、1973年に発売されました。
ウォーターではなくソーダが先になったのは、当時の技術では水による希釈の品質維持に問題があったため。その後の技術進歩によって、1991年にようやく「カルピスウォーター」が発売。希釈の手間がいらない手軽さから大ヒットとなりました。
ちなみに、カルピスのパッケージが水玉模様となったのは、発売から3年後の1922年。発売記念日である七夕にちなんで、天の川をイメージして制作。
また、同年にキャッチフレーズが「初恋の味」になり、現在のブランドイメージが完成しました。
「原液を水で割ったカルピス」と「カルピスウォーター」は何が違う?
カルピスウォーターは、単純にカルピス原液を水で割ったもの、ではありません。時間がたつと水と乳成分が分離してしまうためです。
そのため、現在発売されているカルピスウォーターには、分離の元となる脂肪を減らすために乳ではなく脱脂粉乳を使い、また乳タンパクの粒子も原液より小さくするなど、レシピや製法でさまざまな工夫がされています。
また、含まれている乳酸菌の量にも差があり、原液を水で希釈したカルピスの方が、カルピスウォーターの約40倍多いとされています。
暑い夏に飲みたくなる「初恋の味」、ぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。
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