帝国データバンクは、消費者生活に直結する食品分野で価格上昇が相次いでいることを背景に、主要商品メーカー105社における2022年以降の価格改定計画を調査しました。その結果、すでに値上げ済みも含め、累計6167品目で値上げの計画があることが判明しました。
主原料系高騰のほか、包装材や輸送費に影響する原油価格の高騰、円安も強く影響し、価格改定率は平均で11%となっています。企業努力で吸収可能な余力を超えており、一過性のものではないとの見方も強くなっています。
加工食品は平均で12%、酒類・飲料は平均15%値上げなど
食品分野別で見ると、最も多いのは加工食品で2909品目(平均値上げ率12%)、次いで調味料類が1311品目(同9%)、酒類・飲料が744品目(同15%)と続きます。
加工食品分野は、ハムなどの食肉加工品やカマボコなどの水産加工品、即席麺など幅広いジャンルが含まれます。小麦や油脂などの原材料調達価格に加え、原油高による包装材が価格に反映されたケースです。
飲食料品メーカー7割超が1年以内に値上げ
調味料類はドレッシングやマヨネーズが中心となっており、食用油の価格高騰に影響されたもののようです。
酒類・飲料では、サトウキビなどから作られる粗粒アルコールの価格高騰のほか、輸入ワインなどが物流費高騰や円安の影響を受けた模様です。ほかにも、お菓子類はジャガイモ不作や油脂、砂糖といった原料、包装資材の高騰が響いています。乳製品では、中国での消費拡大から輸入チーズの原料高などが影響してると見られています。
帝国データバンクによると、調査を実施した飲食料品メーカーの7割超が、4月以降1年以内に値上げすると回答したと発表しています。
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