Twitterがテスト中の「Birdwatch(バードウォッチ)」機能をご存じでしょうか? 同機能は、現在日本では提供されていないサービスです。しかし、今後のSNSのトレンドを追う上で、同機能の概要と最新動向について、知っておいて損はありません。
Twitterの「Birdwatch」機能とは
Birdwatch機能とは、Twitterが2021年1月から米国向けに試験導入している誤情報対策機能のこと。テストユーザーらは、同機能を使うことで、誤解を招く可能性のあるツイートに対して「note(ノート)」と呼ばれる注釈を付けることができます。
そして、こうした注釈に対してユーザーが評価を行い、評価数の多い注釈がツイートの関連情報として確認できるようになるという仕組みです。ツイートに関連して信頼度の高い背景情報や意見、文脈などが表示されることで、誤った情報が拡散されることを防止する狙いがあります。
最近のアップデートについて
ただし、従来提供されていたパイロット版では、このBirdwatchノートをツイート上で直接閲覧はできませんでした。米国ユーザーも「Birdwatch」のWebサイトで閲覧するようになっていたのです(ちなみに、現状、同サイトへ日本からアクセスすることはできません)。
しかし、2022年3月3日(米国時間)からは、米国のTwitterユーザーから無作為に抽出された小規模グループが、Birdwatchノートをツイート上で閲覧できるようにする、という実証実験が開始されました。具体的には、Birdwatch参加者から「役に立つ」と十分に評価されたノートのみが、ツイート上に表示されるといいます。
Birdwatchノートの評価方法については、単純な評価数だけではなく、さまざまな視点からの評価を受けているかどうかも考慮されることが重要です。その判断において、ユーザーの場所や性別、所属政党、Twitterデータなどが使われることはないとされています。
Twitter Japanは3月8日に公開した同社ブログにおいて、「米国でTwitterを利用している人々を無作為に抽出した調査」によって、大多数のユーザーが、Birdwatchノートが実際に役に立つと答えたことや、Birdwatchノートを読むことで誤解を招くツイート内容に同意する割合が20%から40%低くなったことなどをの知見を得られたと記しています。
同機能は現状米国で実証実験が行われている段階ですが、将来的にはインフォデミックに対するワクチンの1つとして、グローバルで導入される可能性もあるかもしれません。日本でツイートの右上にある「…」ボタンからBirdwatch機能が使える日はいつ来るのか? 今後の動向に注視しておきましょう。
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