~たばこのポイ捨てや喫煙所のはみ出し防止に向け~「仕掛学」を活用した喫煙所マナー向上プロジェクトが始動 大阪大学大学院 松村真宏教授と協業

JTは、たばこを吸う人のマナー向上の取り組みの一環として、大阪大学大学院経済学研究科 松村真宏教授と協業し、松村教授が提唱する「仕掛学」を活用した喫煙所の喫煙マナー向上プロジェクトを始動しました。

JTは、たばこを吸う人のマナー向上の取り組みの一環として、大阪大学大学院経済学研究科 松村真宏教授と協業し、松村教授が提唱する「仕掛学」を活用した喫煙所の喫煙マナー向上プロジェクトを始動しました。
 

「仕掛学」とは、人の行動を変える仕掛けを対象にした学問です。つい試してみたくなる仕掛けにより、問題解決につながる行動を誘発する仕組みを見つけ、新たな仕掛けを開発する研究分野です。
 

本プロジェクトでは、松村教授およびパートナー企業とともに、マナー向上に向けた仕掛けを施した灰皿や喫煙所のアイデアの考案および開発に取り組みます。

 

《仕掛学を活用した灰皿や喫煙所のアイデア例》

①パーテーション灰皿


花びら型の仕切りを備えた灰皿。灰皿のまわりをパーソナルスペース化し、その形状が持つ不思議な魅力により、吸う人を各パーソナルスペースに誘導します。一定の距離を保ちながら、一つの灰皿を複数人で使えるような仕掛けを施します。


②灰皿+マネキン


灰皿のすぐ隣に、独特なポーズをしたマネキンを設置。例えば、必ず灰皿にたばこを捨てようとするマネキンを設置することで、単に灰皿へ注意を引きつけるだけでなく、つい真似して、たばこを灰皿へ捨てたくなるような仕掛けを施します。


③光学迷彩型喫煙所


ミラーを用いた光学迷彩型喫煙所。光学迷彩を用いることで喫煙所が街の景観に溶け込むような仕掛けを施します。また、たばこを吸う人は周囲からの注目やミラーに映る自身の姿によって、今まで以上にマナーを守ろうとする意識が高まります。


今後は、自治体や企業の協力を得ながら、プロトタイプによる効果検証を行い、街中への実装を目指します。本プロジェクトに加え、JTはこれからもたばこを吸う人・吸わない人の双方を考慮した空間造り、そして双方が共存できる社会の実現を目指してまいります。
 

■プロジェクトに関するコメント
<大阪大学大学院経済学研究科 松村真宏教授>
「今回のJTとの取り組みは、仕掛学にとっても新しいフィールドにチャレンジできる場と考えている。仕掛学の考えを活用した灰皿や喫煙場所を通じ、喫煙所におけるマナー向上だけでなく、ポイ捨てや路上喫煙といった社会問題の解決にも取り組んでいきたい。」
 

■大阪大学大学院経済学研究科 松村真宏教授プロフィール
1975年大阪生まれ。大阪大学基礎工学部卒業。東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。博士(工学)。2004年より大阪大学大学院経済学研究科講師を務め、同大学院准教授を経て2017年7月より現職に。2004年にイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校客員研究員、2012~2013年にスタンフォード大学客員研究員も務める。著書に『仕掛学 人を動かすアイデアのつくり方』 『人を動かす「仕掛け」 あなたはもうシカケにかかっている』など。
 

■仕掛学について
人の行動を変える「仕掛け」を対象にした新しい学問分野です。「仕掛け」は行動変化を強制するのではなく、魅力的な行動の選択肢を増やすことで目的の行動に誘うアプローチをとります。例えば、ゴミ箱をただ設置するだけでなく、ゴミ箱の上にバスケットゴールを付けることで、ゴミでシュートしたくなり、結果的にゴミ捨て行動が促進されます。松村教授は、さまざまな現場を対象にして実際に仕掛けを考案して製作し、実際の現場で実験し、効果の検証に取り組むことを通して、行動変容の理論と方法の構築に取り組んでいます。研究成果は主に仕掛学研究会で発表しています。
 

■プロトタイプを用いた実験および議論の様子


JTは、仕掛学を活用した喫煙所マナー向上に向け、松村教授およびパートナー企業とともに実験に取り組んでいます。

 

Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

注目の連載

  • 世界を知れば日本が見える

    「民主主義の崩壊」兵庫県知事選、なぜ“陰謀論”が広まったのか。日本が「選挙×SNS」を対策できないワケ

  • 恵比寿始発「鉄道雑学ニュース」

    静岡の名所をぐるり。東海道新幹線と在来線で巡る、「富士山」絶景ビュースポットの旅

  • ヒナタカの雑食系映画論

    祝・岡田将生&高畑充希結婚! ドラマ『1122 いいふうふ』5つの魅力から「この2人なら大丈夫」と思えた理由

  • アラサーが考える恋愛とお金

    「友人はマイホーム。私は家賃8万円の狭い1K」仕事でも“板挟み”、友達の幸せを喜べないアラサーの闇