東京メトロ・六本木一丁目駅に直結する、オフィス・ホテル・商業施設・レジデンスが集まる「泉ガーデン」の一角に3月19日、美術館「泉屋博古館東京」がリニューアルオープンします。
大使館が集まりビジネス色の強いエリアとあって、これまで「知る人ぞ知る」存在のアートスポットでしたが、開館20周年を迎える2022年、名前も改めて再出発。新年早々報道陣向けのリニューアル・プレオープンが開催されました。美術ファンはもちろん、コーヒー好き、おしゃれカフェに目がない人必見の美術館に生まれ変わっていました。
「泉屋博古館東京」、読めますか?
この、なかなか難解な美術館の名前。クッキーで有名な洋菓子ブランドや、かのシンガーソングライターの方の顔などが浮かびますが、「せんおくはくこかんとうきょう」が正解。
“泉屋”とは江戸時代の住友家の屋号で、住友家旧蔵の美術品を中心とする住友コレクションを保存、公開する美術館として設立。京都の鹿ヶ谷と、東京の住友家旧麻布別邸跡地に開館しました。所蔵品は中国古代青銅器をはじめ、中国・日本書画、西洋絵画、近代陶磁器、茶道具、文房具、さらには能面・能装束など幅広く、現在は3500点(国宝2件、重文19件、重要美術品60件)。京都、東京それぞれの地域の特性も生かしながら展覧会を開催しています。
展示室が4つに! そしてシックに!!
2020年から改修工事に入り、休館を経てリニューアルオープンを迎える泉屋博古館東京。まず2つしかなかった展示室が4つに増えました。コの字型だった展示スペースをあえてL字型にし鑑賞スペースにゆとりを持たせ、ただ明るさを追求するのではなく照明や背景をシックなしつらえにするなど、より作品に集中できる工夫が施されています。
新たに展覧会関連イベントや講座などを開催できる講堂や、定番の絵葉書や図録、収蔵品モチーフのオリジナルグッズが並ぶショップが新設。サーモボトルやトートバッグなど、今どきなグッズは現在16種44品、今後どんどん増やしていくそうです。
併設カフェはガラス製品メーカー「HARIO」直営
新・泉屋博古館東京の目玉の1つが、カフェ。1921年の創業から多くのコーヒー器具を作ってきたガラス製品メーカー「HARIO」直営のカフェが、一足早くオープンしています。
HARIOの器具で一杯一杯丁寧に入れたスペシャリティコーヒーやホットサンド、ケーキなどを、窓の外に広がる庭園の緑と一緒に楽しむ。まるで庭に座っているかのような目線でくつろげる、ビル街の貴重なスポットです。カフェで使用されている器具なども販売。丁寧にコーヒーを楽しむ憩いのひとときを、家に持ち帰ることも可能です。
今回ガイドが参加したのは報道陣や招待者向けに開かれた特別展でしたが、そこに登場した日本画家・木島櫻谷の作品の数々にうっとり。心奪われるまぶしい色使い、油絵のように厚塗でぜいたくな筆の跡、大胆な筆運び……。
今注目の集まるこの「おうこくさん」の絵も登場するリニューアルオープン記念展Ⅰ「日本画トライアングル」(3月19日~5月8日)から、泉屋博古館東京の歩みが再びスタートします。住友コレクションのすごさを存分に味わえる記念展、ビルの谷間の新しいミュージアムに足を運んではいかがでしょうか。
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・泉屋博古館東京
住所:東京都港区六本木1丁目5番地1号
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)