今回は箱根駅伝予選会1位通過の明治大学から10位の国士舘大学の10校と、関東学生連合チームについて、それぞれのチームの見どころと活躍が期待される「注目選手」をあげていきます(シード校についてはこちらの記事をご確認ください)。
明治大学(2021年実績:箱根11位、予選会1位、全日本7位)
前回大会は優勝候補との声もありましたが、まさかの11位。立て直しを図った今季、箱根駅伝予選会はダントツの1位通過。約2週間後の全日本大学駅伝ではタイトなスケジュールも7位でシード権を獲得しました。区間エントリーでは主力を補欠登録としており、当日変更の行方にも注目です。■注目選手:鈴木聖人選手(4年)
過去3大会は1区・5区・5区で出場していますが、29日の区間エントリーでは補欠登録。箱根駅伝予選会・全日本大学駅伝は本調子ではありませんでしたが、箱根駅伝では満を持して2区に登場となるでしょうか。
中央大学(2021年実績:箱根12位、予選会2位、全日本8位)
箱根駅伝予選会は2位、全日本大学駅伝で8位となって10年ぶりにシードを獲得するなど、2021年度は近年の中で最も戦力が充実。一時の低迷期は脱したと言えるでしょう。難所の5区には阿部陽樹選手(1年)をエントリーしています。■注目選手:吉居大和選手(2年)
U20・5000m日本記録保持者(13分25秒87)。前回大会は3区区間15位と苦戦していましたが、今大会では希望どおりの1区エントリー。吉居選手を中心にレースが動く可能性が高く、要注目です。
日本体育大学(2021年実績:箱根14位、予選会3位、全日本15位)
前回大会で箱根駅伝を走った4年生6名が卒業し、戦力ダウンの声も聞こえましたが、予選会は手堅く3位通過、74年連続出場を決めました。全日本大学駅伝は1区から流れに乗れず15位に終わったため、同じ轍は踏みたくないところ。1区の人選にも注目です。■注目選手:藤本珠輝選手(3年)
箱根駅伝予選会において個人15位で3位通過に貢献していましたが、以前からの故障の影響で全日本大学駅伝を欠場。チームは関東勢最下位の15位に終わりましたが、その後のレースで復帰をしており、箱根駅伝ではエース区間2区に初めて挑みます。
山梨学院大学(2021年実績:箱根19位、予選会4位)
前回は2年ぶりの出場で総合19位。全日本大学駅伝の選考会(予選)は10位と善戦(7位までが出場権獲得)し、混戦の箱根駅伝予選会では4位と上位通過を果たしました。その勢いを本大会でも見せてくれるでしょうか。■注目選手:ポール・オニエゴ選手(4年)
前回4区区間賞を獲得、今大会は満を持して2区にエントリー。入学時は日本人選手に勝てないこともありましたが、現在は10000mの自己ベストを27分51秒59まで短縮。たたき上げの留学生、学生生活最後の走りに注目です。
神奈川大学(2021年実績:箱根13位、予選会5位)
前回大会は1区4位で始まり、混戦の往路を8位で終えました。今大会も1区からうまく流れに乗りたいところです。主力を数名欠いたエントリーとなっているものの、7名エントリーされている2年生がポイントか。下級生主体のため、次回大会以降にも期待がかかります。■注目選手:宇津野篤選手(2年)
前回の箱根駅伝では6区区間12位ながら2人を抜き、一時は6位まで浮上させました。29日に発表された区間エントリーでは補欠登録となっています。マラソン日本記録保持者のOB鈴木健吾選手(富士通)も1年次に6区を経験、翌年から往路という起用のされ方だったため、注目が集まります。
法政大学(2021年実績:箱根17位、予選会6位、全日本9位)
箱根駅伝の予選会ではアクシデントがありましたが、レース後半に巻き返し6位通過。全日本大学駅伝はシード権まであと一歩の9位と善戦するなど、総合力はシード権争いに近づいた印象を受けます。エースだけでなく、高校時代より実績のあった内田隼太選手(3年)、ルーキー小泉樹選手(1年)の成長が目立ちます。■注目選手:鎌田航生選手(4年)
前回大会はチーム事情により1区に出走も区間賞を獲得。今季は日本学生ハーフマラソンを制するなど、エースとしてのポジションを確立。全日本大学駅伝でも2区区間4位とエース区間で健闘。箱根駅伝では2年ぶりの2区へエントリーされています。
中央学院大学(2021年実績:箱根不出場、予選会7位、全日本11位)
前回大会の予選会では首位通過候補でしたが、まさかの落選。連続出場は18回で途絶えました。3年生を主将に任命、ユニフォームのデザインを一新するなどの改革を経た今季、主力の故障者が響いたものの、予選会は7位通過を果たしました。次代を担う実力者の1年生が4名エントリーしています。■注目選手:栗原啓吾選手(4年)
10000m28分03秒39の自己ベストを持つ有力選手。前々回、ハイペースの1区で区間5位となっており、今回も1区にエントリー。ハイペースの流れに持ち込んで、ライバル校を振るい落としたいところ。
駿河台大学(2021年実績:箱根不出場、予選会8位)
2020年の箱根駅伝予選会は通過の期待もある中で15位。今季は全日本大学駅伝選考会で8位になるなど、通過の可能性も持ちつつ箱根駅伝予選会に挑み8位通過、念願の箱根駅伝初出場を果たしました。区間エントリーでは主力選手がこぞって補欠登録。当日変更に注目です。■注目選手:ジェームス・ブヌカ選手(4年)
日本インカレ10000mで2年連続優勝の実力者。現状補欠登録となっていますが、当日変更で1区か2区での出走か。もし1区の場合、レース全体の流れが大きく変わる可能性があります。
専修大学(2021年実績:箱根20位、予選会9位)
前回大会は7年ぶりの出場で20位。今回はそのときの出場者6名がエントリーしています。留学生、前回故障で欠場した木村暁仁選手(2年)を加えた布陣で挑み、まずは前回以上の成績を目指したいところ。■注目選手:高瀬桂選手(3年)
前回1区19位と苦戦も、今季は予選会で個人10位(日本人3位)と急成長。29日の区間エントリーでは2区にエントリー。3区エントリーのダンカン・キサイサ選手(1年)とともに序盤で流れに乗れるかが鍵になりそうです。
国士舘大学(2021年実績:箱根18位、予選会10位)
予選会を辛くも10位で通過。29日の区間エントリーでは主力を往路に総動員。選手層に課題があるものの、第96回大会のように1区で致命的な差を作らずに、2区ライモイ・ヴィンセント選手(4年)で首位まで浮上し、貯金を作ってレースを推移したいところ。■注目選手:木榑杏祐選手(4年)
前回4区区間14位。群馬県・沼田高校時代の5000m自己ベスト15分27秒70から大学4年間で14分06秒67まで記録を伸ばした、たたき上げの選手。今大会では1区にエントリーされており、流れを作れるか注目です。
関東学生連合チーム
例年通り、箱根駅伝予選会敗退校のなかから選出された精鋭が揃う。東京大学大学院の古川大晃選手(D1年)の熊本大学→九州大学大学院→東京大学大学院という経歴にも注目が集まりました。主将は予選会で躍進を見せ、次回予選突破の期待もかかる立教大学の斎藤俊輔選手(4年)。■注目選手:中山雄太選手(日本薬科大学3年)
箱根駅伝予選会個人22位、12月に10000mで28分07秒33の好記録をマーク。29日の区間エントリーでは1区にエントリーされており、区間上位も期待されます。
【おすすめ記事】
優勝候補はどの大学? 箱根駅伝2022の見どころ
箱根駅伝2022!シード校の注目選手は?