「家に帰りたくない。家に居たくない」。

コロナ禍で外出自粛が求められる世の中にあって、スポーツジムに通い詰める男性が急増しています。家にいると家事を押し付けられたりするから嫌なのか?と思いきや、理由を聞くと意外や意外。多くの方が「家にいると妻の話を聞かなければならないのが苦痛!」と回答。男性が「NO!」を突き付ける妻との会話とは、一体全体どのようなものなのでしょうか。
 
 

まだそれ言うか? 苦痛をもたらすリピート会話

東京在住の憲治さん(仮名・34歳)は、2つ年下の女性と結婚して2年。最初の頃こそ「妻を死ぬまで愛し続けよう」と意気込んでいましたが、最近、奥様の近くにいることが苦痛に感じるようになってきました。

「ウチのかみさん、とにかくやたらと過去のことをほじくり返すんですよ……。僕とかみさん、大学生時代から知り合いだったんですが、在学中に妻から告白されたことがあって。でも、僕は当時、別に好きな女性がいたためお断りしたことがあったんですね。その後、社会人になって再会して付き合うようになったのですが、ことあるごとに僕に振られたときの話を繰り返しては、ネチネチと攻め立ててくるんです……」

「私はずっと憲治くんのことが好きだったのに、あの時はまったく振り向いてくれなかった! ひどい! ちゃんと反省してよね!」

この程度の言葉であれば、笑って聞き流していられたという憲治さん。しかしこのコロナ禍で奥様にも閉塞感が出てきているのか“恒例の苦情”がエスカレート。次第に相手の女性への悪口も交じり始めたのです。

「私じゃなくてあんな女を選ぶなんて趣味が悪い。あの女は影で別のクラスの〇〇クンとも付き合ってるって噂だった。それなのにあんな女を好きだったなんて。精神的な屈辱を味わわされた。人生であんなにひどい目に合ったことはない」

……そうリピートしては、毎晩のように怒り出すようになってしまったのです。

「誰が誰を好きかなんて、タイミングの問題もあるでしょう? そもそも、今はかみさんと結婚してるんだからもういいじゃないですか。それなのに過去のことを掘り返してはネチネチと……。当時たまたまかみさんから告白されたとき、別に好きな人がいただけなんですよ? それなのになんなんですか、この罰ゲーム感。

余りに腹が立って、『君の感覚だと、1度でも恋を経験した人は、誰とも結婚できなくなっちゃうよね?』って言い返したときは朝まで泣かれました。もうね、相手が10代の女の子ならワガママだけど可愛いとでも思えるかもしれませんが、お互い30代。バカバカしくて付き合ってられないですよ。

なので今は『健康診断で糖尿の気が出て、もっと運動しろって言われた』と嘘をついてスポーツジムに逃げてます。妻の声を聞かずにいられる瞬間が幸せ過ぎて、このままスポーツジムで寝泊まりしたいくらいですよ。マジで(笑)」
 

女は誰かをディスりながら生きるもの!?

埼玉県在住の祥太さん(仮名・39歳)もまた、現在進行形で奥様との会話に悩んでいます。

上司の紹介でお見合いをした女性と結婚して6年。双子の男の子に恵まれ、順風満帆な暮らしが待っている……そう思っていた祥太さんでしたが、お子様が幼稚園に上がったタイミングで奥様が豹変。毎日の会話が苦痛になってしまいました。

「ウチのかみさん、元からネガティブなところはあったんですよ。でも、まさかここまでネガティブになるとは……」

奥様は人づきあいがあまり得意なほうではなかったのでしょう。しかし、幼稚園ではママ友との付き合いが必要なもの。ストレスからか、朝な夕なに聞かされるのはママ友の悪口ばかりになってしまったのです。

「〇〇ちゃんママがこんな非常識なことをした」

「△△くんママはお金持ちなのに、遊びに行ってもケチくさいおやつしか出さない」

「◇◇ちゃんママが、ブランドのバッグを見せびらかすように持ってきてウザイ」

などなど、奥様本人は愚痴を聞いてもらってスッキリしたいと思っているのでしょうが、朝からグチグチネチネチと悪意たっぷりの言葉を聞かされ続ける祥太さんは苛立ちが隠せなくなり、スポーツジムへ逃避するしかなくなってしまったといいます。

「女って……って一括りにしたら怒られそうですが、なんであんなに他人のことディスれるんですか? ディスらないと生きていけないんですか? 相手の良い面を見ると死んでしまう病気にでもかかってるんでしょうか? もうほんと、うんざりです。子どものことがあるので今はまだ離婚は出来ませんが、子どもが大きくなったら独身に戻るのも手かもしれません」

憲治さんや祥太さんのように「妻の話を聞きたくない」症候群になってしまった男性にとって、心の拠り所となっているスポーツジム。コロナ禍以前は残業したり飲んで帰ったりすることができましたが、リモートワークが増え、飲食店も8時に閉店するため、逃げ道が塞がれてしまったことが、スポーツジムを選択する理由のひとつになっているようです。

フィットネスクラブやスポーツジムの会費は2015年頃からほぼ変わらず月額1万円弱。毎晩のようにネットカフェを利用するよりも安く、身体を鍛えられて合理的!という点も多くの男性の背中を押しているのかもしれません。

もしも急にご主人がジム通いを始め、家に居る時間を減ったと思ったら、妻の話に嫌気がさしている可能性も。話している方はごく普通の会話をしているつもりだったりするので、朝夕の会話を録音して普段どんなことをご主人に話しているか、改めて聞き直してみるといいかもしれません。ネガティブな会話や愚痴を嫌う男性は多いもの。夫婦の会話は出来るだけポジティブに。互いが笑顔になれる会話を心がければ――ご主人もジムではなく家庭に幸せを見出してくれるかもしれません!