発達障害グレーゾーン低学年の子どもが抱える「集団生活の困りごと」……2位は「一斉指示に従えない」、1位は?

パステルコミュニケーションは、発達障害・グレーゾーン幼稚園・小学生の保護者187人のうち、小学校低学年の子どもを持つ保護者89人を対象に実施したアンケート調査により、低学年の子どもの「集団生活における困りごと」TOP10を発表しました。

パステルコミュニケーションは6月7日、「発達障害グレーゾーンの子の集団生活における人とのかかわりに関するアンケート」調査結果のうち、小学生低学年の解析結果を発表しました。同調査は、発達障害・グレーゾーン幼稚園・小学生の保護者187人のうち、小学校低学年の子どもを持つ保護者89人を対象に、2021年4月14~18日の期間でインターネットにより実施。低学年の子どもの「集団生活における困りごと」について調査しました。
 

低学年の「集団生活の困りごと」TOP3……1位は「気持ちの切り替えができない」

「小学校での集団生活で子どもが困りごとを抱えている」と回答した人は92%
「小学校での集団生活で子どもが困りごとを抱えている」と回答した人は92%。高学年でも同じような割合の回答者が集団生活で困りごとがあると回答していることから、低学年だけにありがちなものではない、ということがうかがえます。
低学年の「集団生活の困りごと」TOP3
小学生低学年の子どもを持ち、「困りごとがある」と回答した82人の保護者を対象に、特に人とのかかわりについて具体的にどんな困りごとがあるのか、当てはまるものを3つ挙げてもらった結果、「集団生活の困りごと」第1位は、「感情的になると、気持ちが切り替えられない」(34.15%)でした。 2位は「一斉指示に従えない」(28.05%)。3位は、「自分の話を一方的にしてしまう」「自分から友達の輪に加われない」 (26.83%)でした。
 

「集団生活の困りごと」は、発達タイプによって違う?

これらの「集団生活の困りごと」は、発達タイプによって違うのでしょうか? それぞれの困りごとを発達タイプ別に詳しく見てみます。
回答者89人の子どもの発達タイプ内訳
回答者89人の子どもの発達タイプの内訳は、自閉症スペクトラム(ASD)タイプが30%、混合タイプが23%、注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプ20%、定型発達タイプ9%、学習障害タイプ2%、不明16%です。
「集団生活の困りごと」第1位の「感情的になると、気持ちが切り替えられない」の回答者
「集団生活の困りごと」第1位の「感情的になると、気持ちが切り替えられない」の回答者は、「ASDタイプ」が46%、次いでADHDタイプが21%、混合タイプが14%、学習障害タイプは4%、 定型発達と不明がそれぞれ7%という内訳でした。ASDタイプと混合タイプの子どもを合わせると60%を占める結果となっています。
2位の「一斉指示に従えない」の回答者
2位の「一斉指示に従えない」では、混合タイプが30%、ASDタイプが26%、ADHDタイプが22%、学習障害タイプが4%、不明は17%という内訳でした。
3位の「自分の話を一方的にしてしまう」の回答者
3位の「自分の話を一方的にしてしまう」では、ADHDタイプが36%、混合タイプ32%、ASDタイプ18%、不明が14%という内訳でした。ADHDタイプと混合タイプを合わせると、68%を占めます。

これらの結果から、それぞれのタイプが持つ特性から、集団生活の中での行動が困りごととして目立ちやすくなっていることがうかがえます。

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