「勉強して、良い大学に入れ!」そう親から言われ続け、悲しい子ども時代を送った方も、決して少なくないことでしょう。結果として、昨今やたらと学歴を気にする「学歴厨」と呼ばれる人が増えているような気がしませんか?「MARCH以下は専門学校」「駅弁大学に行くくらいなら3浪したほうがマシ」など、SNS上に数々の迷言を生み出す学歴厨は、ネットの世界だけではなく現実の世界にもいるようで……。

中学受験で判明した、学歴厨なママ友

昨年、お子さんが中学受験で難関校に入学した美月さん(仮名・39歳)は、子どもが幼稚園時代から仲良くしていたママ友に、いわれのない言葉の暴力を受けているといいます。
 

「小6の夏頃かな。たまたま何かのマンガを読んで一念発起したらしき息子が、勉強してみたいから中高一貫の私立中学を受験してもいいかって聞いてきたんです。夫と相談して、ウチはふたりとも仕事しているのでお金的にはどうにかなるかな?と。勉強したいっていうならいいか、まぁ、受かったらの話だしねってことで、軽くOKしたんです」
 

秋期・冬期講習に通って、息子さんは地元でも有名な難関中学へ。「トンビが鷹を生んじゃったかも?」と家族で笑いあったという美月さんでしたが、小学校の卒業式を2日後に控えた日の夜、突然、ママ友に近所の公園に呼び出されました。
 

「ときどきお茶をする間柄のママだったので、何か愚痴を聞いて欲しいのかな? コロナ禍だから公園なのかな?と、出掛けました。指定された公園に行くと、すでにママ友が待っていたのですが、目を合わせるなり、すごい剣幕で怒鳴られてしまったんです」
 

「おまえの息子が合格したせいで、うちの息子が落ちた!」

「そもそも中学受験するなんて聞いていない! なんで私に言わず勝手に中学受験なんてさせるんだ!」

「私は夫が国立大で、私もMARCH卒。なのに私たちの息子が落ちておまえの息子が受かるなんて、どんな卑怯な手段を使ったんだ!」
 

と。ママ友からガーーーっとまくしたてられた美月さんは、相手の顔をぼーっと見つめながら「ああ、そういえばこの人、初対面で学歴聞いてきたなぁ。学歴厨だったんだ。私も夫も専門学校卒だって正直に話したなぁ。それで下に見てたんだろうなぁ」などと考えていたといいます。
 

「ちょっと落ち着いたほうがいいですよ~って言って帰ってきちゃったんですが、その後もあることないこと言いふらされています。ほとんどの人は信じてないし、中学も別なのでそのまま放置してますけどね」
 

“学歴厨”部下の学歴いじりが止まらない……

とある中堅企業に就職して10年。かなり大きなプロジェクトで成功し、責任ある地位に就いた知香さん(仮名・34歳)の抱える悩み。それは、直属の部下のことでした。
 

「私が課長に昇進して、直属の部下が3名ついたのですが、そのうちのひとりがひどい学歴厨だと判明したんです。私はスポーツ推薦で入学した日東駒専卒なのですが、対する彼の母校は西の最高学府。そのためか、ちょいちょい私のことをバカにするような発言が見受けられました」
 

「そのレベルの私大に学費を払って行ってたなんて。ウケ狙いですか?」

「寄付金積んだら誰でも合格できるって本当ですか?」

「程度の低い人たちが集まって、何勉強してたんですか?」

「スポーツ推薦って、授業中に寝てても単位もらえるんですよねー?」
 

毎日のように繰り返される学歴イジりにイライラが募った知香さんが部下に苦言を呈すると、それが彼のプライドを傷つけたのか、むしろ暴言の頻度が増えてしまいました。
 

「彼、確かに勉強はできるようですが、どうやらコミュニケーション能力はゼロに近い。先日、クライアントとのランチミーティングの際に、わざわざ私を名指しにして学歴をバカにしはじめたんですよ。ただ、そのクライアントも実は私と同じ大学出身だったので、その後、部長に失礼では?と苦情が入ったらしく、彼はこっぴどく叱られていました。
 

でも、叱られた後も『なんでMARCHレベルの奴に俺が叱られなきゃならないんだ!』って大騒ぎ。ああ、学歴厨な人って、学歴しかすがるものが無いんだなー、だからこんなに必死なんだなーって、哀れんでいる自分がいます(笑)。ていうか……ウチの会社、社長は中卒叩き上げなんです。そんなに学歴を気にするんだったら、旧帝大卒の社長が率いる会社にでも入ればいいのにね」
 

社会に出ると学歴などほとんど関係なく、いわゆる「実力勝負」の世界になるわけですが、美月さんのママ友も、知香さんの部下も、そこは理解できていない様子。どんなに学歴が優れていても、他人に迷惑をかけるようでは……学歴以前に“お里が知れる”というものです。