子どものためを思って習い事をさせていても、親の悩みは尽きないものです。ママプロジェクトJapanが発表した「子どもの習い事について」の調査結果を受けて、子どもの習い事について考えていきましょう。
習い事が週1日以上の子どもは7割
ママプロジェクトJapanは2021年4月、30~40代の母親129名(※子どもの数)を対象に「子どもの習い事について」のアンケート調査を行いました。その結果、未就園児から中学生までの子どもをもつ母親の7割が、子どもに習い事を週1日以上習わせていることがわかりました。
習わせる理由は「子どもの得意を伸ばしたい」(55.3%)、「子どもの得意をみつけたい」(50.4%)、「趣味や教養につなげてほしい」(48%)、「体力をつけさせたい」(42.3%)など。あくまで子どもの将来のことや子どもの能力を伸ばしたい気持ちが強いことがわかります。
不安を抱えている母親は8割以上に
一方、習い事をさせた結果、8割以上の母親が不安や迷いを感じていると回答。理由は「習い事の宿題や課題をさせることへの負担」(38.3%)、「子どもが行き渋る」(32.6%)、「通わせることへの負担」(33.3%)、「物理的・金銭的負担の割に効果が見られない」(29.5%)などが挙げられます。子どもの可能性や能力を信じながらも、一方では子どもへの負担を考えてしまう親としての気持ちが見え隠れしています。
子どもの可能性を見つけるための習い事
この調査結果からも分かるように、母親が子どもに習い事をさせる目的は、子どもの得意分野を見つけることです。そのためにはさまざまなことにチャレンジさせることになるわけですが、それだけでは習い事の数が増える一方です。当然月謝も金銭的な負担としてかかってきますよね。子どもの負担、そして親の負担が増えてしまうのは当然のことだと思います。
子どもの習い事は親の評価にもなる!?
筆者の周りの親を見ていると、子どもの習い事の数が親の評価につながっていると考えている人もいました。「子どもにいろいろなことをさせている親」という評価、当然「月謝が払えるだけの経済力」という評価もあるのでしょう。
でもその親の子どもを見ていると、ほぼ毎日習い事に通っていて、とにかく時間に追われていました。気の毒だなと思える部分があったのは事実です。当然家庭によって考え方が違いますから、その親子がそれで良いと判断しているのあれば周りがとやかく言うことではありませんが、子どもの習い事と親の評価が比例するとは限らないということです。
「最後までやりなさい」と言われた過去
筆者は小学生のとき、書道とそろばんを習っていました。特に筆者から習いたいと言ったわけではないのですが、当時周りの友達はほとんどがこの2つを習っていました。筆者の母親もそれが当然なのだろうなと考えていたのでしょう。もちろん月謝を払って習わせてくれたのはありがたいと思うのですが、一方でやめさせてもらえなかった過去があります。
友達がやめていく中で、筆者がやめたいと言うこともありました。でも「最後までやりなさい」と言われていたのです。その「最後」はいつなのか……。例えば小学校を卒業するタイミングや1級を取ったタイミングなど、きりのいい時期もあります。
ただそこまで到達するには相当の時間がかかりますし、労力も必要になります。筆者はもうやめたいと思っていて、嫌々やっている習い事なので能力が上がるわけがないのです。それでも習い事を続ける意味があったのかと、親になって考えることもあり、筆者の子どもにはやめたいと言ったら即やめさせるようにしました。
親だって悩んでいい
そんなことを知人に話したら、嫌なことを続けていく中で得られる忍耐力や経験、知識もあると言われたこともあります。確かにその通りだとは思います。でも子どもの可能性を見出すのであれば、早く見切りをつけて新しいことにチャレンジするのも方法の1つではないかと筆者は考えます。
習い事をする中で、子ども自身がこれは長く続けたいと思うことができるかもしれません。そういう習い事であれば本人も楽しんで習得ができるのでしょう。
子どもの習い事は教育の1つなので、各家庭での考えがベースになります。正解不正解もわからないことですから、親も一緒に悩んでも良いのではないかと、むしろそれが親の役目の1つなのではないかと感じます。
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