国税庁の調査によると、2018年の日本人の平均年収は約441万円。その平均年収を上回る「年収500万円台」の人はどんな職業に就いているのでしょうか。
ビズヒッツは5月10日、「年収500万円台の職業ランキング」を発表しました。年収500万円台の男女270人を対象に、2021年3月23日~4月6日の期間でインターネットにより調査を実施。「年収500万円台」の職業と仕事内容、年収への満足度などが明らかになりました。回答者の属性は、男性が67%、女性が33%。年代は、20代が20.7%、30代が37.8%、40代が29.6%、50代が9.3%、60代以降が2.6%です。
年収500万円台の職業TOP3! 1位はインセンティブなどが見込める「営業職」
年収500万円台の職業、1位は「営業職」。具体的には、「人材派遣の営業職(20代男性)」「化粧品営業(30代女性)」「保険や投資信託など、金融商品の営業(40代男性)」などでした。成績によってインセンティブが付くことで、高額収入を得られることの多い職種です。今回の調査では、インセンティブが高額とされていた不動産業界や金融業界だけでなく、メーカーや小売などさまざまな業界の人からの回答が見られました。
2位は「事務・管理部門」。「急性期の医療機関での総務人事(20代男性)」「教育支援事業の一般事務(30代女性)」「自動車部品の品質管理業務における総務・経理(40代男性)」など、営業職同様、サービス業や物流など、さまざまな業界からの回答が見られます。事務・管理部門の中では「人事」「経理」というワードが目立ちました。
3位は「急性期病院の病棟看護師(20代女性)」「大手調剤薬局の薬剤師(30代女性)」「病院の作業療法士(40代男性)」など、看護師、薬剤師、理学療法士などの「医療系専門職」。ただ、「仕事のわりに収入が低い」「夜勤もしているのだから、もっと収入が高くてもいいはず」という意見も多く見られ、仕事内容がハードな面もうかがえました。
「年収500万円台」に満足している人は58.6%……意外と少ない?
年収500万円台に「不満」という人は、41.4%。平均年収以上の収入があっても不満がある人は多いという、意外な結果になりました。満足度の違いを年代別に見ると、20~30代と40代以上では、やはり40代以上の方が満足度が低いことがわかりました。
年収に「満足している」と回答した人からは、「同期に比べて結構もらえているため(20代女性)」「自分の仕事に見合った報酬を得られていると感じている(30代男性)」「趣味や日常生活にゆとりを持てているので満足(40代男性)」などのコメントが寄せられました。
一方、年収に「不満」と回答した人からは、「基本給が低く、残業代で稼いでいるようなものだから(20代女性)」「仕事がハードなわりには給料が少ない(50代男性)」など「仕事と給料が見合っていない」という意見や「子どもの養育費を考えると、年齢的にはもう少し年収を上げたい(40代男性)」などの声が見られました。
年収500万円台の人のなかで「転職回数がある」と回答したのは半数以上
年収500万円台の人の転職回数は、「転職経験なし」が107人が最も多かったものの、転職経験がある人は合わせて163人。「転職経験なし」を上回りました。「転職経験者あり」の人の平均転職回数は2.5回。「(今の仕事は)インセンティブが入り、今まででいちばん稼げている」などの回答もあり、転職によって、より良い条件や満足できる待遇を得られる人も多いようです。