戦慄!捨てるのは悪いが食べるのも怖い…「手作り」チョコに男の本音

コロナ禍で時間と愛情をかけてつくる「手作りチョコ」に注目が集まっているようですが、男性はどのように感じているのでしょうか。過去、手作りチョコレートをもらった経験があるおふたりからお話を伺ってみました。

株式会社Parasolが運営する未婚男女のマーケティング研究機関『恋愛婚活ラボ』の調べによると、本命には「手作りチョコ」を渡したいと答えた女性が昨年より7.8%も増加したとのこと。どうやら本命、義理ともに、コロナ禍でおうち生活が続いている今年は、時間と愛情をかけてつくる「手作りチョコ」に注目が集まっているようです。
 

一方で、「手作り」はチョコであれ弁当であれ「何が入っているか分からなくて怖い」「シロウトが作ったものはちょっと……」など、これまでにも折に触れて議論が巻き起こるテーマでもあります。実際のところ、男性はどのように感じているのでしょうか。過去、手作りチョコレートをもらった経験があるおふたりからお話を伺ってみました。

手作りチョコが、結婚を決意するきっかけに!?

東京都在住の洸太郎さん(仮名・34歳)は、子ども時代から「わりとモテる人生を送ってきた」といいます。
 

「バレンタインデーになると下駄箱や机にチョコの箱が入っていて、校門の前で女の子が待っている、なんてことがけっこうありました。市販のチョコのほうが多かったのですが、なかには手作りチョコの子も。僕がもらってきたチョコを、母と姉が全部チェックするのがお約束で(笑)。手作りのものは『危険だから食べるな』って言われ、勝手に処分されていたんですよ」
 

過保護気味の母と姉に阻まれ、実は1度も手作りチョコを口にすることはなかったという洸太郎さん。ご本人もふたりの影響を受け、当時は「手作りチョコは悪! バイキンが入ってる! 気持ち悪い!」という気持ちを抱いていたといいます。
 

「それが、会社に入って5年目くらいのときかな。僕の部署に、中途採用で女性がひとり入ってきたんです。僕の妻なんですが、のろけさせてもらっちゃうと、彼女を見た瞬間、周囲が明るく輝いているように見えました。
 

がんばってアピールして、ふたりで飲みに行く関係になって……翌年のバレンタインに、彼女が手作りチョコをくれたんです。ブラウニーっていうんですかね。チョコレート生地を焼いて、食べやすいようにスティック状にカットしたケーキでした。でも、これを家に持って帰ってしまうと、母と姉に捨てられてしまうかもしれない。そんなことはされたくない。その時初めて、母と姉に逆らう気持ちが起こったんです」
 

もらったその場で「食べてみてもいい?」と彼女に聞き、ブラウニーを頬張った洸太郎さん。初めて食べた手作りチョコの味は、「何とも言えない、幸せの味がした」といいます。
 

「ふわっとキルシュの香りがして、ほどよい甘さで、口の中でほろほろ崩れる感じで、とにかくすごく美味しかったんですよ。チョコってこんなに美味いもんだったっけ!?って。包装もすごくきれいで、ああ、僕のために時間をかけて用意してくれたんだなって実感しました。その気持ちが嬉しくて、その場で『僕と、これから、結婚を前提にしてお付き合いしてください』って伝えたんです」
 

「好き」と思える相手から贈られたものなら、どんなものでも嬉しいのだと悟った洸太郎さん。家に帰り、残ったブラウニーを少しずつ母親と姉に食べさせ「実は、こんなに心のこもったチョコを手作りしてくれた女性がいる。彼女と結婚したいと思っている」と素直に伝えたところ、驚いたことに「洸太郎にも、やっと本気で好きと思える人ができたんだね‼ よかったね!」と祝福してもらえたのだとか。
 

「過去、手作りチョコをもらっても食べたいと思わなかったのは、相手のことをまるで好きじゃなかったからなんですよね。母も姉も、僕の薄情な性格を見抜いていたんです。手作りチョコが悪いんじゃない。それをもらうに値しないくらい精神的に幼かった僕が悪かったんです。そのことに、妻のおかげで気づくことができました!」
 

料理ベタな女の子からのチョコ。食べるべきか、逃げるべきか……!?

やはり東京在住の貴幸さん(仮名・38歳)は、昨年のバレンタインに会社の後輩女性から手作りチョコをもらい「食べるべきか、食べざるべきか」で3日3晩、悩みに悩んだといいます。
 

「彼女はベビーフェイスで、男性ウケがいい女の子。俺も、恋人になってくれたら嬉しいなぁと思っていたこともありました」
 

“ありました”と過去形で語るのには理由があります。それは、バレンタインからさかのぼること半年。山間のキャンプ場に、仲の良い同僚や後輩たちと赴いたときのことでした。
 

「現地でBBQをすることになっていて、つまみ的なものをひとり1品ずつ用意する話になっていたんです。彼女は『私の手作りなんです。お口に合えば嬉しいんですけど……』って、鶏の唐揚げを持ってきたんですが、それが驚くほどマズくて……」
 

火の通りが甘く、唐揚げは半分以上が生の状態。しかも、暑い季節にもかかわらず保冷せず持ち歩いたらしく、なんともいえない生臭さで、口に入れた瞬間に吐き出したくなった貴幸さん。そっと口から出しナプキンに包んで捨てると、他の同僚も微妙な顔で同じような行動をとっていました。
 

「まさかの“メシマズちゃん”だったんですよ……。それ以後、俺的に彼女は“ナイ”って思っていたのですが、渡されたのはまさかの手作りチョコ。しかも、半生っぽいやつ。本命チョコというわけではなく、同じ部署の奴らも同じ手作りチョコをもらってましたけどね。ただ……手作りだけに、捨てるのも悪いし、食べるのも怖いし(笑)」
 

結局、貴幸さんはどうしても食べる勇気が出せず、燃えるゴミの日にそっと捨ててしまいました。しかし……。
 

「同じチョコをもらった同僚が4人いたんですが、そのうちふたりがノロで入院したんですよ(笑)。どうやら奴ら、彼女が作ったチョコを食べちゃったらしくて。俺同様に元気だった同僚は、やはり食べずに捨てたんだとか」
 

以来、「シロウトが手作りしたチョコ」が異様に怖くなってしまったという貴幸さん。昨年夏から付き合っている女性には、「頼むから、手作りチョコは止めて!」とお願いしているといいます。
 

「もう二度と、手作りのチョコは勘弁!って感じです。もう、トラウマですね。あれから、生チョコとか、柔らかい食感のチョコも怖くて食べられなくなりました。
 

衛生面の対策も万全のプロが作ったチョコのほうが絶対に安全かつ美味いと思うし、女性のみなさんはもうね、無理して手作りしなくていいです! そんなところでポイント稼ごうとしなくても大丈夫ですから!」
 

――貴幸さんの場合は、さすがに「相手が悪かった」ようですが、奇しくも手作りチョコが正反対の結果を生んでしまったおふたり。このように、相手の価値観を左右する事態になりかねないので、手作りする際はキッチンを除菌し、こまめに手指を洗浄。マスクをし、換気扇をフルに回しながら行うなど、感染対策はしっかりと行いましょう。ただし、コロナ禍にある今年は、手作りではなく敢えて「市販」に頼るほうがいいかもしれません。

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