LINEブロック、CO(カットアウト)を即実行…私のドタキャン体験談

「土壇場で約束をキャンセルする」という言葉を短くした「ドタキャン」。直前になって約束を反故にするなんて、まず“人”としてありえないことだと思うのですが、リサーチをしてみると、どうやらドタキャンする人は少なからず存在しているようで……。

「土壇場で約束をキャンセルする」という言葉を短くした「ドタキャン」。土壇場、つまり直前になって約束を反故にするなんて、まず“人”としてありえないことだと思うのですが、リサーチをしてみると、どうやらドタキャンする人は少なからず存在しているようで……。

はじめての海外旅行。半年前から楽しみにしていたのに……

今から数年前。大学時代の友人と、総勢5人で海外旅行に行く約束をしていたのは、神奈川県在住の涼子さん(仮名・29歳)。涼子さん自身も、一緒にいく友人たちも、その旅がはじめての海外旅行とあって、半年以上をかけて綿密に計画を立てていました。が……
 

「あと2日で出発!っていうときに、旅行に行くメンバーのグループLINEに、友人のひとりが『旅行に行けなくなっちゃった~!』って書き込んだんです。それを見て、メンバーは騒然。え⁉ いまさら何言ってるの!? と、彼女に理由を問いただしたんです」
 

しかしドタキャンを申し出た友人は、「だって彼氏できちゃったんだもん♡ 彼に寂しいから旅行に行かないでくれって言われたんだから仕方ないじゃん」と悪びれた様子もなく言い放ったのだそう。
 

「結局、旅行は4人で行きました。ぶっちゃけ、4人だと補助ベッドを使う必要もなく、タクシー移動も1台で済み、レストランでもテーブルひとつに収まるので、めちゃくちゃ楽しかったし便利だったので、結果的にノープロブレムでした(笑)。

ただ、帰国した日、空港からの帰り道にファミレスに寄って、みんなで旅の思い出を語りながら夕飯を食べていると、ドタキャンした友人から『もしかして、みんな、旅行に行ったの!? 私が行けないんだから、普通は旅行を止めるものじゃないの!? ひどい!』ってLINEが入ったんですよ……」
 

驚きを隠せなかった涼子さんとその友人たちは、「ありえない! バカじゃないの!?」と激怒。その場で彼女のLINEをブロックし、俗にいうCO(=カットアウト)をしたといいます。
 

「2日前じゃキャンセル料は全額かかりますし、ドタキャンの理由が『彼が寂しがったから』なんて、ありえないですよね。そもそも、あれだけ楽しみにしていろいろと準備してきたのに、行かないわけないじゃないですか。
 

まぁ……彼女に対して『寂しいから旅行に行くな』と強いるような幼稚な男性と付き合うということは、彼女もその程度だったということ。友達のままでいても私たちにメリットはないんじゃない?と、4人で結論を出しました。
 

この一件以来、彼女とはまったく連絡を取っていないのでどうしているかは分かりませんが、せめて、自分が何をしたのか、何が悪かったのか、反省くらいはしていて欲しいものです」
 

人気アイドルのライブ。当日キャンセルってどういうこと!?

「信じられないし、ありえない。そう思えた出来事でした」
 

福岡県在住の里葎子さん(仮名・25歳)は、高校時代からずっと仲の良かった友人に対し、怒りがおさまらない出来事がありました。
 

「昨年のことなのですが……私と友人がずっとファンだったアイドルのライブに行く約束をしていたんです。ライブが開催されるのは大阪だったので、福岡から夜行バスに乗って朝イチで大阪へ。観光してからライブに行き、翌日、USJに行って、再び夜行バスで帰ってくる……そんな予定を組んでいました」
 

しかし出掛ける当日。彼女から「やっぱ、お金がないから無理~」と、ドタキャンする旨を告げる電話がかかってきました。
 

「思わず電話口で『はぁ!? 何言ってるの!? もう今日だよ、今日!』って絶叫しちゃいました。でも彼女は『だからー、まじでお金無いんだってば。里葎子がバス代とUSJ代を出してくれるなら行ってもいいけど……あ、でも、食事代もないから食事代も出してくれたら嬉しいかも。てか今ね、リアルにお財布に1000円しか入ってないから~』って……」
 

あまりのことに茫然としてしまった里葎子さんは、友人にかける言葉を失い、黙って電話を切りました。たまたま近くにいた妹さんが異変に気付き「お姉ちゃん、私が一緒に行ってあげようか?」と言ってくれたため、急遽、妹さんと大阪へ。そのアイドルがまったく好きではない妹さんとライブに行くことに不安はありましたが、落ち込んでいる里葎子さんのことを考えてか、いつも以上に明るくふるまってくれたことで、旅そのものは楽しく終えることができ、また、姉妹の絆も深まったといいます。
 

「1年以上経った今でも、友人からはご機嫌を伺うようなメールが届きますが、そっけない言葉で返し続けています。妹には『いい加減、許してあげれば? 仲の良い友人なんでしょ?』と言われていますが、許す気はありません。当日ドタキャンなんて、仲の良い友達だからこそ、絶対にしてはならないことだと思っているので」
 

ドタキャンには、デメリットしかない

もしも自身がドタキャンされて、相手のことが許せない!と思ったときは、やはり距離を置くのが一番。とくに、悪びれもせずドタキャンする人は2度3度と繰り返すので、以後、誘わないようにすることが最善の策といえるでしょう。
 

また、過去、つい軽い気持ちでドタキャンしてしまったことがある人は、一緒に行こうとしていた相手の心を傷つけてしまったことを、今からでも遅くはないのでしっかり反省しましょう。
 

親族が亡くなったり、不慮の事故にあったり、病気などの緊急事態に陥ったり。そうした物理的・心理的・体調的に参加が厳しい場合のドタキャンは致し方ないものですが、それ以外の理由でドタキャンしてしまうと、自分自身の評判を著しく落としてしまい、これまでに培ってきた友情を失うことにもなりかねません。
 

ドタキャンには、デメリットしかありません。そのことを、心に刻んでおきましょう。

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