「#火曜日のサンズ」に続け!2020年・曜日別首位打者をチェック

最近SNSで話題になっているのが「#火曜日のサンズ」というハッシュタグ。阪神の新外国人、サンズは火曜日になるとよく打つことからこうしたハッシュタグが生まれました。では、曜日で成績が変わる選手は他にいるのでしょうか?

SNS上で話題になった「#火曜日のサンズ」

「バースの再来」と騒がれるボーアの陰に隠れていたが、その実力は確かなもの

例年よりも2ヵ月遅れで開幕したプロ野球もいよいよ佳境。待ちわびたシーズンだったからこそ、今季はtwitterなどのSNSにプロ野球のことについて書き込む方が増えています。

そんな中で今季から新しく登場したプロ野球関連のハッシュタグと言えば「#火曜日のサンズ」。一見、某バラエティ番組のタイトルのようなハッシュタグですが、これは阪神の新外国人選手、サンズが火曜日になると妙に打つということからこのワードが生まれました。

開幕前は同僚のボーアの存在に隠れ、開幕も二軍スタートという地味な印象がぬぐえなかったサンズですが、一軍に昇格以来、重要な場面での活躍が目立ち、今季は打率.267、19本塁打、60打点と大活躍。現在2位につけている阪神のポイントゲッターとして存在感を増しています。

そんなサンズですが、最もよく打つと話題になったのが火曜日。実際に火曜日のみの成績を見てみると、打率.422、5本塁打、15打点と大暴れ。打率は1割5分以上上がり、本塁打も打点も曜日別でみるといずれも自己最多。これだけ目立つ成績を収めていれば、ハッシュタグが作られるのも納得です。

サンズは典型的ですが、プロ野球選手の中には曜日別でみると成績が大幅に変わる選手が存在します。そこで今回は曜日別の首位打者を調べてみました。
 

サンズを上回る打率を残したのは誰だ!?

調べたのはセ・パ両リーグの規定打席到達者を対象に、曜日別で打率の最も高い選手の成績をピックアップして紹介。なお、通常では移動日になることが多い月曜日は10打数の選手を対象として集計しました。

まずはセ・リーグから見てみましょう。

▼セ・リーグ曜日別首位打者の成績(10月11日終了時点)

曜日 選手名 球団 成績 全体成績
月曜日 坂本勇人 巨人 打率.455(11-5)0本塁打4打点 打率.277(328-91)16本塁打52打点
ボーア 阪神 打率.455(11-5)1本塁打3打点 打率.245(302-74)16本塁打42打点
火曜日 梶谷隆幸 DeNA 打率.444(54-24)3本塁打5打点 打率.317(363-115)16本塁打39打点
水曜日 堂林翔太 広島 打率.383(60-23)3本塁打12打点 打率.294(330-97)13本塁打48打点
木曜日 青木宣親 ヤクルト 打率.415(41-17)2本塁打5打点 打率.319(298-95)18本塁打48打点
金曜日 鈴木誠也 広島 打率.414(58-24)3本塁打11打点 打率.305(357-109)21本塁打60打点
土曜日 大島洋平 中日 打率.446(65-29)0本塁打6打点 打率.305(370-113)1本塁打27打点
日曜日 宮崎敏郎 DeNA 打率.371(62-23)2本塁打11打点 打率.310(371-115)13本塁打45打点

現在首位打者をひた走る佐野恵太の名前がない一方、打率2位の青木宣親、同3位の梶谷隆幸らシーズンでも打率3割打者が名を連ねています。

その中でも衝撃的なのが火曜日の梶谷。打率.444は本家であるサンズをも上回る高打率。しかし、本塁打と打点を見るとさほど量産しているわけではないので、火曜日の梶谷は比較的出塁に重きを置き、繋ぐバッティングに徹していることが伺えます。

思えば火曜日と言えば、3連戦のアタマにあたる試合が開催される日。各チームとも第二エースとも言うべきチームの主力先発投手を登板させることが多いため、力負けしないように出塁に徹していると言えるでしょう。

そしてサンプル数こそ少ないものの、月曜日では坂本勇人とボーアがそろって打率.455を記録。片や通算2000本安打達成が期待されるチームの看板選手、そして「バースの再来」と称された大物助っ人がここで並ぶのはおもしろいですね。
 

異次元の打率5割を記録する打者も誕生!

続いてパ・リーグの選手たちを見てみましょう。

▼パ・リーグ曜日別首位打者の成績(10月11日終了時点)

曜日 選手名 球団 成績 全体成績
月曜日 該当者なし
火曜日 吉田正尚 オリックス 打率.509(55-28)3本塁打12打点 打率.354(347-123)12本塁打57打点
水曜日 鈴木大地 楽天 打率.419(62-26)0本塁打11打点 打率.318(381-121)3本塁打49打点
木曜日 源田壮亮 西武 打率.417(60-25)1本塁打7打点 打率.268(370-99)1本塁打17打点
金曜日 近藤健介 日本ハム 打率.400(55-22)2本塁打12打点 打率.339(313-106)5本塁打51打点
土曜日 柳田悠岐 ソフトバンク 打率.443(61-27)5本塁打12打点 打率.338(349-118)26本塁打70打点
日曜日 栗山巧 西武 打率.436(55-24)3本塁打15打点 打率.284(296-84)11本塁打54打点

月曜日に10打数以上の打席に立った選手がいなかったために該当者はいませんでしたが、全体的にセ・リーグの打者たちよりも曜日別の打率が高い傾向があります。さらにセ・リーグではシーズン打率.245のボーアが名を連ねていますが、パのシーズン打率ワーストは.268の源田壮亮。ただし、彼も水曜日になると打率.417を記録する好打者へと変身します。

そして何より驚きなのが火曜日の吉田正尚。サンズや梶谷ですら4割台が精一杯という中で、吉田の火曜日の打率は驚異の.509。もはや「#火曜日の吉田」というハッシュタグが生まれてもいいほどです。

この火曜日の好成績に引っ張られ、今季はシーズン打率.354とブッチギリのトップに君臨。初タイトルへ待ったなしとなってきました。今季も残り20試合程度と少なくなりましたが、この傾向がまだまだ続くか注意して見るとプロ野球がより奥深いものになりますよ。

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