二軍でも打率.203と大スランプの小園海斗

高校時代から守備に定評のあった小園海斗選手

佐々岡真司新監督のもと、V奪還に向けて奮起している今季の広島。しかし、開幕からなかなかエンジンがかからず、3連勝以上の連勝が2度だけという寂しい状況に。シーズン後半に差し掛かった9月6日現在、25勝34敗の最下位に低迷しています。

不振のチーム状況を打破するのに必要なのが若手選手の奮起ですが、今季の広島にはそうした若手選手が台頭するシーンが例年に比べ少なめ。特に気がかりなのが2年前のドラフト1位選手、小園海斗です。

報徳学園のショートとしてプロのスカウトがこぞって注目した逸材の小園は、2018年のドラフト会議で4球団が競合した末に広島へ入団。ルーキーイヤーだった昨季は6月20日にプロ入り初の一軍へ昇格しました。

シーズン後半になると不振の田中広輔に変わってショートのレギュラーを奪取。結果的に58試合に出場し、打率.213、4本塁打、16打点の成績をマーク。打率こそ振るいませんでしたが、高卒ルーキーの本塁打数の球団記録を塗り替えるという大活躍を収めました。

1年目からこれだけ活躍したのだから、プロの水に慣れた今季はさらに活躍することが期待されていましたが……今季は9月6日時点で一軍出場はゼロ。二軍の試合でも36試合に出場し、打率は.203と精彩を欠いています。

1年目から一軍の舞台を経験した選手だけにまさかの急ブレーキとなった印象ですが……過去に1年目から一軍出場し2年目にスランプに見舞われた高卒ルーキーはその後、どうなったのでしょうか?

本塁打の経験がカギを握る!?

調べたのは過去5年(2014年~2018年)のドラフト指名を受け、1年目から一軍の試合に出場した高卒の選手たち。対象となったのは小園を除いて15人もいました。

▼1年目から一軍を経験した高卒選手の成績

選手名 球団 ドラフト指名順位 1年目成績 2年目成績
清水優心 日本ハム 2014年2位指名 1試合出場 打率.000 0本塁打 0打点 5試合出場 打率.250 0本塁打 0打点
淺間大基 日本ハム 2014年3位指名 46試合出場 打率.285 0本塁打 10打点 52試合出場 打率.191 1本塁打 9打点
岡本和真 巨人 2014年1位指名 17試合出場 打率.214 1本塁打 4打点 3試合出場 打率.100 0本塁打 0打点
オコエ瑠偉 楽天 2015年1位指名 51試合出場 打率.185 1本塁打 6打点 41試合出場 打率.300 3本塁打 11打点
平沢大河 ロッテ 2015年1位指名 23試合出場 打率.149 0本塁打 3打点 50試合出場 打率.176 1本塁打 3打点
廣岡大志 ヤクルト 2015年2位指名 2試合出場 打率.429 1本塁打 3打点 11試合出場 打率.250 0本塁打 3打点
細川成也 DeNA 2016年5位指名 2試合出場 打率.400 2本塁打 4打点 11試合出場 打率.222 1本塁打 2打点
坂倉将吾 広島 2016年4位指名 3試合出場 打率.250 0本塁打 2打点 9試合出場 打率.125 0本塁打 1打点
安田尚憲 ロッテ 2017年1位指名 17試合出場 打率.151 1本塁打 7打点 出場なし
村上宗隆 ヤクルト 2017年1位指名 6試合出場 打率.083 1本塁打 2打点 143試合出場 打率.231 36本塁打 96打点
清宮幸太郎 日本ハム 2017年1位指名 53試合出場 打率.200 7本塁打 18打点 81試合出場 打率.204 7本塁打 33打点
藤原恭大 ロッテ 2018年1位指名 6試合出場 打率.105 0本塁打 2打点 出場なし
太田椋 オリックス 2018年1位指名 6試合出場 打率.000 0本塁打 0打点 15試合出場 打率.200 2本塁打 2打点
万波中正 日本ハム 2018年4位指名 2試合出場 打率.000 0本塁打 0打点 出場なし
山下航汰 巨人 2018年育成1位指名 12試合出場 打率.167 0本塁打 0打点 出場なし

※2018年指名選手の2年目成績は9月6日現在

小園を除いても過去5年のドラフト指名選手で15人もいたように、意外と出現頻度は高いですが、今季、レギュラークラスの活躍を収めているのは村上宗隆、岡本和真、安田尚憲、そして清宮幸太郎辺りまで。いかにレギュラーの壁が厚いかがよくわかります。

表を見ると2年目になって伸びた選手もいれば、出場しなかった選手もいたりとその状況はまちまちですが、一つ言えるのは1年目から本塁打を打ったか否かがその後のプロ野球生活に大きく影響しているように思われます。

例えば、先ほど名前を挙げた岡本と安田。ともに2年目には1年目から成績を落としてしまいましたが、岡本は4年目、そして安田は3年目を迎えた今季、レギュラー入りを果たしました。この2人に共通しているのが本塁打の有無。ともに1年目から本塁打を放って、その後の活躍を予見させました。

もっとすさまじかったのが村上。1年目はシーズン終盤に出場しただけですが、2年目となった昨季はいきなりブレイクを果たして10代の選手としては最多となるシーズン36本塁打を記録。この活躍が認められて新人王を獲得したのは記憶に新しいでしょう。

ちなみに小園はというと、1年目に4本塁打を記録したスラッガー。まだまだ活躍の余地は残されていると言えるでしょう。
 

未来のスター候補に注目を!

いかがでしたか? 思わぬところに今後活躍する選手のヒントが隠されていることがわかります。まだ一軍定着まで時間がかかっている小園ですが、このままいけば後にチームの顔となりうる成績が期待できるでしょう。

今後の小園海斗から目が離せません。