キャンプ場に手ぶらで現れ「肉」を独占?ママ友家族と縁を切った瞬間

「3密回避」が適い、家族のストレスも払拭できるとあって、この夏、空前のブームが見込まれるアウトドアキャンプ。でも、楽しいはずのキャンプに、思わぬ落とし穴があることも……!

「三密回避」が適い、家族のストレスも払拭できるとあって、この夏、空前のブームが見込まれるアウトドアキャンプ。すでに夏休中みは予約でいっぱいのキャンプ場もあり、アウトドア用品を販売するお店も賑わいをみせています。でも、楽しいはずのキャンプに、思わぬ落とし穴があることも……。

ママ友と出かけたキャンプで、まさかの出来事

東京都在住の橋本穂乃花さん(仮名・39歳)は、コロナ自粛明けの土日を使い、仲の良いママ友家族3組と連れ立って、埼玉県にあるキャンプ場を訪れました。旅程は1泊2日。当日は、それぞれの家族が15時までに現地集合することになっていたので、穂乃花さん家族(ご主人、穂乃花さん、小4の息子さん、小1の娘さん)は観光をしながらのんびりと出かけていったのだそう。
 

「約束の時間の10分前くらいに現地に到着したのですが、すでに来ていたママ同士が、軽く口喧嘩のようになっていたんです」
 

何かあったの?と穂乃花さんが尋ねると、なんと、ママ友家族のひと組が、まるでキャンプの準備をせずに来たというのです。
 

「さすがに驚きましたね。キャンプに行こうって誘われてOKしたのなら、普通にキャンプ道具の準備はそれぞれがするものだと思っていたので。私ももうひとりのママ友も、余分なテントやシュラフを持っていなかったので、準備ゼロだったママ友夫婦を道具のレンタルができる場所まで案内し、キャンプ道具を借りるよう言いました。
 

すると……そのママ友のご主人が、そのレンタル代を3で割り、私たちに請求してきたんです。さすがに『いやいやいや、自分たち家族の分は、自分で負担してくださいよ!』と笑って突っぱねたのですが、彼は悪びれもせず『俺らはキャンプに行こうって誘われただけで、キャンプの準備をしてこいなんて、ひとことも言われなかった。言わなかったアナタたちにも非があるんだから、少しは助けてくれてもいいんじゃないですか?』と。頑なにお財布を出さずにいたら渋々支払っていましたが……、私ともうひとりのママ友は『先行き不安だね』とばかりに、目を合わせて首をすくめてしまいました」
 

キャンプの夜。さらに受難は続き――

子どもたちが楽しそうに遊んでいたので、それに水をさすことはないだろうと、穂乃花さんたちは何もなかったようにふるまい、テントを立て、テーブルなどを用意し、夕食の準備を始めたといいます。しかしそこで、またしても事件が!
 

「その“準備ゼロ”ママ一家は、キャンプ道具のみならず自分たちが食べるものすら持参していなかったんです。そしてご主人は、我が家が用意したイスにドカッと座り、我が家のクーラーボックスからビールを勝手に取り出すや否や『お腹空いた~! はやく夕飯にしようよ~』と騒ぐばかり。それでも、キャンプのときは食材を多めに準備していくのが常だったので、まぁなんとかなるだろうとスルーしていました。でも、それがいけなかったんです……」
 

卓上に七輪を置いて火を起こし、夕飯用の焼き肉の準備を始めた穂乃花さんとママ友たち。ご主人たちにお子さんを預け、ママたち3人は水場のある水事場へ。野菜を切ったり、サラダを盛りつけたり、おにぎりを準備したりして戻ってくると、用意していたはずの肉が全て、消えていたといいます。
 

「あれ? ここに入れておいたお肉は? 誰か知ってる人いる? と探していると、トイレに行っていたらしい“準備ゼロ”ママのご主人が戻ってきて『あ、肉、うまかったす~! 七輪で焼いた肉は最高っすね~!』って……。焼肉用に付け込んであったそれぞれ1kg分の豚肉と牛肉、すべて食べつくしていたんです。『お肉、2キロも用意してきたんですが、まさか全部食べちゃったんですか!?』と聞くと、『え? まさか2キロしかなかったの? てか、キャンプだったら10キロくらい用意しとかなきゃダメでしょ~』と言われ、もうひとりのママ友とともに茫然。
 

“準備ゼロ”ママは、ご主人が怖いのか何も言わずに知らんぷり。肉が無いことを知った子どもたちは泣き出すしで、その場はカオスになっていました」
 

そうこうしている間にも、“準備ゼロ”ママのご主人はおにぎりを頬張り、「あ~、野外で食うおにぎりうめー!」とご満悦。嫌悪感でいっぱいになり、思わず掴みかかりそうになった穂乃花さんを、穂乃花さんのご主人が押しとどめたといいます。
 

そして翌朝。反撃の火蓋が…⁉

残った野菜とおにぎり、もうひとりのママ友が用意してきてくれた煮物などのお惣菜でなんとか夕飯を終えて就寝。翌朝「今朝は俺が作るから。おまえたちは向こうで遊んでこい」とご主人から言われ、子どもたちを連れて散策へ。戻ってくると、テーブルの上には、美味しそうなサラダやこんがりと焼かれたウインナー、エッグベネディクトなどが「2家族分」用意されていたといいます。
 

「私の夫は飲食店を経営しているので、料理はお手のものなんですよ。さっそくいただこうと家族で席につき食べ始めたところに、準備ゼロママ家族がノソノソとやってきたんです。『ウチの分はいつできますか~?』と呑気に言うのでイラっとしていると、私の夫が『あのさぁ、夕べ、私たちの肉をきれいさっぱり平らげてお礼も言わなかった人が何言ってるの? あなたたちのせいで僕たち家族はお腹を空かせているんです。邪魔しないでくださいね』とキッパリ。いやー、夫の営業スマイル、久しぶりに見ました~(笑)」
 

相手は「ひどい」「俺たちだって腹が減ってる」「子どももいるのに」と騒いでいたようですが、無視して楽しく食べ続けたという穂乃花さんたち。気付いたときには、そのママ友家族はいなくなっていたといいます。
 

「朝食用の食材は、まとめて別のクーラーボックスに入れて車に積んでおいたので助かりました(笑)。ママ友のほうは普通だったので仲良くしていましたが、あんな非常識なご主人がいると分かった以上、これまでのようには付き合えないと思います。キャンプに誘う場合は、アレコレ事前にすり合わせしておくことも大切だったな~と実感。まぁでも……キャンプ道具が無かったら断れよ! 手ぶらで来るなよ! って。今でも思ってますけどね」
 

楽しいはずのキャンプが、思わぬトラブルと化してしまったという穂乃花さん。お肉は食いっぱぐれてしまいましたが、不要不急のママ友とは縁を切ることができたようです。キャンプといえば、準備が肝心。お出掛けの際は“ママ友家族”への対策準備も、お忘れなく!

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