30万円の現金給付は一律支給じゃなく、支給まで時間もかかる

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で収入が減った、仕事がなくなった、来月の生活費が心配だ、という声は、日に日に高まっています。政府は4月7日に7都府県に対して緊急事態宣言を行うと同時に、緊急経済対策を打ち出しました。
 

1世帯当たり30万円を現金給付、中小企業に最大200万円、フリーランス・個人事業者に最大100万円の現金給付などの方針が出されていますが、それぞれ一定の条件があり、一律給付ではありません。また手続きなどに時間がかかることも予想されます。
 

それでは、現金給付なんて待っていられない、という人は、いったいどうしたらいいのでしょう。すでに受付がはじまっている国や自治体の対応を紹介しましょう。
 

会社が倒産、失業してしまったら、ハローワークで「失業給付」を受ける

万一、勤務先が倒産、いきなり失業してしまった場合、雇用保険に加入していたなら、最初にするのは、ハローワークで「失業給付」の申請を行うことです。雇用保険の加入期間、年齢によって給付額が異なりますが、失業後、次の就職先が見つかる一定の間、以前の給与の45~80%程度の基本手当(失業給付)が受け取れます。
 

自己都合で退職した場合は、7日間の待期後、3カ月の給付制限がありますが、倒産、経営不振による解雇など会社都合で失業した場合は、7日間の待期後、給付制限がなく、約1カ月後には受給が開始されます。また受給できる日数も多くなります。会社から「離職票」を受け取ったらすぐにハローワークに行ってください。
 

当面の生活費は「緊急小口資金」と「総合支援資金」で最大80万円。返済免除も

失業とまでいかなくとも、収入が大幅に減少した、または、非正規雇用で雇用保険に加入しておらず、失業給付が受けられない場合は、「生活福祉資金貸付制度」を利用してください。
 

この制度は2つあり、1つは、最大20万円まで無利子で借りられる「緊急小口資金」。返済は1年据え置かれ、返済期限は2年以内。保証人も不要。もう1つが失業した人に対する「総合支援資金」。毎月20万円を上限に3カ月間、最大60万円が借りられます。返済期限は10年です。2つの制度を併用することもでき、最大80万円を無利子・保証人なしで借りられるのです。
 

いずれも「貸付」となっていますが、返済期限までに、収入の減少が続く場合(住民税非課税世帯など)は、返済を免除されます(実質的な給付)。もちろん、再就職、収入が増えれば、返済しなければいけませんが、それまで当面の生活費を心配する必要がなくなります。いずれも相談窓口は、各自治体の社会福祉協議会です。すでに受付は始まっており、必要書類がそろい、審査が通れば、数日で振り込みがされます。
 

家賃が払えない、滞納が続きそうなら「住宅確保給付金」を活用

住宅確保給付金について(厚生労働省)
住宅確保給付金について(厚生労働省)

仕事がなくなった、収入が減った場合でも、家賃の支払いは、やってきます。もしも家賃の支払いに不安があれば、「住宅確保給付金」の活用を検討してください。住宅確保給付金は、求職活動中の家賃を原則として、3カ月、最長9カ月間、支給される制度で、いわば国からの家賃補助で、返済義務はありません。
 

ハローワークを通じて、求職活動をしていることが条件となり、過去2年以内に雇用保険に加入していた人が対象です(※)。世帯収入や預貯金額など一定の基準があります。この基準は自治体によって異なりますので、市区町村役場の相談窓口に問い合わせをしてください。
 

たとえば、東京都の中心部の区などでは、2人世帯の場合で月収19万4000円、預貯金78万円以下で、毎月6万4000円が上限になります。単身世帯の場合は、月収13万7700円、預貯金50万4000円以下で毎月5万3700円が上限となります。
 

いずれの制度も一定の条件がありますが、緊急対応の制度ですから、相談することを恥ずかしがる必要はありません。間違っても、カードローンや消費者金融で安易に借りてはいけません。
 

※令和2年4月20日から、「給与等を得る機会が当該個人の責に帰すべき理由、当該個人の都合によらないで減少し、離職又は廃業には至っていないがこうした状況と同程度の状況にある方も支給対象に含める」ことになりました(4月9日追記)