味音痴?安定志向?ファミレス大好きイケメン男との地獄過ぎる日々

交際相手に求めるものは人それぞれこだわりがあります。でも、そうした理想とは別に、ある程度「価値観が合っている」人を選ぶことも、付き合う上で大切なこと。今回は、この「価値観の差」で地獄を見たという女性にインタビューを行いました。

顔、年収、身長、性格、家族構成、正社員か否か……など、交際相手に求めるものは人それぞれこだわりがあります。でも、そうした理想とは別に、ある程度「価値観が合っている」人を選ぶことも、付き合う上で大切なこと。今回は、この「価値観の差」で地獄を見たという女性にインタビューを行いました。

ある日、高橋一生似のイケメン彼氏ができた

埼玉県在住。旅行と写真撮影が趣味だという太田美弥子さん(仮名・32歳)は、社会人サークルを通して同い年の男性と知り合い、美弥子さんから押して、押して、押しまくり、交際にこぎつけたといいます。
 

「彼にひとめぼれしちゃったんですよね。高橋一生さんみたいな、スッとしたハンサム顔で、すごく好みのタイプで。お互い家がまぁまぁ離れていたし、身長はやや低めだったんですが、『この顔を見ていられるならば、そんなことどうでもいい!』って思っていました」
 

LINEで、電話で、手づくりのお菓子で。あの手この手、押せ押せで攻めまくった結果、ようやく付き合ってくれることになった彼。昨年の春、初めてのデートで彼の地元にある桜の名所へ、日帰りドライブに出かけることになったのだそう。
 

「夢心地になりながら、彼の地元の駅前にあるファミレスまで行きました。彼が指定した待ち合わせ場所だったんです。とりあえずお茶だけ飲んでドライブかな?と思っていたら『お腹が空いているから、ここでお昼を食べて行こうよ』と彼。確かに、出かけようとしていた桜の名所は屋台などは出ているのですが、レストランなどは少なく、ヘタをしたら行列に並ばなければならないと聞いたことがあったので、OKしました」
 

旅のこと、写真のこと、カメラのテクニックなど、趣味の話題で盛り上がり、楽しく食事タイムは終了。その後のドライブも、観光も、楽しく過ごすことができたという美弥子さんでしたが、その帰り道、頭に「?」が浮かぶ出来事があったといいます。
 

「桜の名所からの帰り道、海鮮料理で有名なエリアを通ったんです。そこで『このあたりで食事していかない? 私、海鮮丼食べたいなー』と声をかけると、彼は『う~ん、どうしようかなぁ』と言ったきりで……」
 

結局、通りすがりの海鮮系の店に寄ることもなく彼の地元に戻り、昼の待ち合わせ場所だったファミレスに到着。彼はにっこり笑顔で「お腹空いたね、何食べようか」と声を掛けてきたといいます。
 

「長時間のドライブで疲れていたのかな。慣れているところまで帰ってきてから落ち着いて食事をしたかったんだろうなと思って、その日のデートを終えました。でも……それが、地獄の始まりだったんです」
 

どこに行ってもファミレスばかり……

お互い社会人同士。中距離恋愛の美弥子さんと彼は、月に3回ほど週末にドライブをしたり温泉旅行に出かけたり、デートを重ねていったといいます。
 

「彼と一緒の時間は、本当に素晴らしいものでした。何しろ顔が良いので、見ているだけで幸せがこみあげてくるんです。そうした気持ちと裏腹に、彼と会う時間がだんだん苦痛になっていったんです。その理由が“食”に対する考え方の違いでした」
 

ドライブで信州へ行くことになり、美味しいと評判のお蕎麦屋さんを調べていった美弥子さんでしたが、彼が最終的に車を停めたのはファミリーレストランだったといいます。
 

新緑の草津温泉までドライブに出かけた際も、新宿に映画を観に出かけた時も、1泊2日で弾丸沖縄旅行に行ったときですら、彼は毎回ファミレスやファストフードをチョイス。美弥子さんの不満は、どんどん膨らんでいきました。
 

「私が最後の最後にキレたのは、去年の夏のお盆休みでした。彼と一緒に、香港に旅行に行ったんです。香港ならファミレスはないだろう、そう思っていたんですよ。あらかじめレストランを徹底的に調べて行ったんですが……彼は満面の笑顔で『あ、あそこにマックがある! あそこでごはんにしようよ!』って。それを聞いて、思いっきり脱力しちゃいました」
 

恋という魔法が切れた瞬間、女性は不思議なほどに冷静になれるもの。
 

「その瞬間から、高橋一生の生き写しと思っていた彼が、別の生き物に見えるようになっちゃって……(笑)」
 

朝食はホテルでとることができたので、お粥だけはなんとか食べることができたという美弥子さん。しかし、香港旅行の3日間、彼は昼も夜もファストフードばかりを選択。笑顔でハンバーガーを食べ続ける彼を見て「もう無理! もうイヤ!」と、涙があふれてきそうになったといいます。
 

「成田から自宅に戻る途中、彼がスッとファミレスに車を停めて言ったんです、『やっぱ日本のファミレスが美味いよな! そう思うだろ?』って。私、もう耐えられなくて『知るか!! 勝手に食え!』って叫んで、トランクを掴んで逃げちゃいました。決して、ファミレスやファストフードが悪いわけじゃないんです。でも、毎回毎回毎回毎回毎回毎回ファミレスって……地獄過ぎませんか? 学生時代なら分かりますけど、私たち、30過ぎの大人同士ですよ!?」
 

食の好みは、付き合う上での重要要素

「たとえ顔が好みでも……毎回ファミレスやファストフードはないですね。今では店の看板を見るたびに、あの時の切ない気持ちがこみ上げて“ウッ”と吐き気が……。このトラウマを克服するためにも、次は食の好みをきちんと見てから付き合います!」と、美弥子さん。
 

どんなに顔が理想的だったとしても、どんなに完璧なプロフィールだったとしても、生活に欠かせない「食」の好みが合わないのは関係を続ける上で致命的なこと。
 

「いいな」と思う相手ができたときは、何度か食事に出かけ、互いの価値観が合うかどうか見極めてから付き合うことをおすすめします。

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